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著者:白松繫(しらまつ しげる)
書名:『真珠湾 ルーズベルトは知っていたー「騙し討ち」説を覆す15の証明』(ミネルヴァ書房 2025年)
[英語書名 Pearl Harbor Attack: Roosevelt knew it – 15 proofs that overturn the “Sneak Attack” theory]

評者:杉原誠四郎(国際歴史論戦研究所 会長)

(1)1941年(昭和16年)の日米開戦の戦端となった日本海軍の真珠湾奇襲について、アメリカ大統領ルーズベルトは事前に知っていたかどうかをはっきりさせることは、アメリカの戦後史の重大な課題である。

奇襲の翌日の大統領の議会での演説の時点では、議員の誰もが想像しなかったことだが、真珠湾攻撃の規模の大きさと被害の深刻さから、やがて、ルーズベルトは知っていたにかかわらず、それを真珠湾の基地に伝えず、それで被害が大きくなったのではないか、という疑念は自ずと芽生えた。

ともあれ、あれだけ大規模な攻撃を事前に察知できず、あれだけの被害を受けることになったのか、それはアメリカ国民の重大な関心事であり、その解明は歴史的にも重大なる課題だった。そのことを調べるために、戦時下で8回、戦争終直後上下両議会合同の調査委員会を含めて計9回の公的な調査が行われた。

このうち、ルーズベルトは日本海軍の奇襲を事前に知っていたのではないかという疑念を最も強く抱いてかつ大規模に行われたのは、言うまでもなく1945年(昭和20年)11月15日から翌年1946年5月31日までに行われた上下両院合同調査委員会の調査である。が、これだけ大規模に調査されながらも、ルーズベルトは知っていたという証言は得られず、なおかつそれを示す証拠となる資料も得られなかった。

こうしてしばらくは真珠湾問題に関する関係文書は非公開のままに進み、ルーズベルトは知っていたかという問題は凍結状態になるわけである。

(2)が、それでも、真珠湾攻撃があって約40年後、上記の公開調査の資料を使って、アメリカで広く読まれることになる本が2つ出た。

1つは1981年に出たGordon W. Prange, At Dawn We Slept: The Untold Story of Pearl Harbor ( McGraw Hill, 1981.) である。他は1982年に出たJohn Toland, Infamy: Pearl Harbor and Its Aftermath ( Doubleday, 1982) である。

 この2つの本は、同一の資料を使いながら、両者の結論は全く反対だった。

前者プランゲの結論は、この本の最後に書いてあるように、「1981年5月1日までに世に出たすべての出版物を含む、30年以上にも及ぶ徹底的な資料調査をもってしても、我々はルーズベルトと真珠湾攻撃に関する修正主義者の立場を立証するような一編の資料も発見しなかったし、正式な証言の中にもそうしたものは一言もないのである」ということになっていた。

これに対して後者のトーランドの本ではルーズベルトは知っていたと真反対の結論を出したのである。その1つ強力な根拠としたのは、上記9回の公式の調査では出てこなかったが、サンフランシスコの第12海軍区のZなる無線士が機動部隊から出たと思われる電波をとらえ、機動部隊の位置を把握し、それをワシントンに報告していたという証言を載せていた。それが事実ならば、もはやルーズベルトは知っていたと言うよりほかはない。しかしこの時点では、日本の軍事史学では、真珠湾を攻撃した機動部隊は無線封止を厳守したということになっており、それがアメリカにも影響して、Zなる無線士の証言は十分には信頼されず、トーランドの説はアメリカで多く読まれながらも、アメリカではいまだ賛成しかねると見る見方が大勢となった。

もともとアメリカでは日米戦争を正義の戦争として戦ったわけで、ルーズベルトは知っていたとして、真珠湾の犠牲者はルーズベルトによって犠牲者となったとは信じたくないという心理的構造の中にあったので、トーランドの本を興味深くは読んだけれども、ルーズベルトは知っていたという完全なる証拠はないということで、ルーズベルトは知っていたという予知説には与しなかったといえよう。

(3)が、それから約10年経て真珠湾50周年に当たる1991年(平成3年)、アメリカ国防総省安全保障局(NSA)は、ルーズベルトの予知説に終止符を打つべく、真珠湾50周年を前にして解禁をした極秘文書を調査して、アメリカ海軍は日本海軍の真珠湾奇襲を予期できなかったと結論づけたとして発表した。が、この年に日本で出た今野勉『真珠湾奇襲-ルーズベルトは知っていたか』(読売新聞社 1991年)は、それに明確に反する結論を出していた。直接証拠とはいえないが、傍証となるルーズベルトは予知していたという世界に広がっている、そして史料的価値のあることを否定することのできない7つの証言を逐一検証し、この7つの証言は、それぞれ別の情況を証言しているのだが、それらを検証すると、時と場所を超えて全て整合し符合している、ということを明らかにしたのだ。直接証拠に基づくものではないとしても、ルーズベルト予知説が正しいことを明確に印象づけることは確かである。

その中の1つ、上記トーランドの本で、機動部隊から出てくる電波を見つけて機動部隊の位置を把握してワシントンに報告していたという話であるが、これにつきこの今野の本では、機動部隊が淡路島くらいの広がりをもって北太平洋を航行すれば、船橋から機動部隊に向けて発信する電波が機動部隊が鏡のようになって反射し、そこから新たに電波が発信されたかのような効果が出てくることがあるという説を紹介していた。この説が成り立つのであれば、機動部隊は厳しく電波発信を封じていたということと、アメリカ海軍で機動部隊から出てくる電波を分析して機動部隊の位置を把握してワシントンに報告していたという証言が両立する。

(4)それから約10年、2000年(平成12年)、Robert B. Stinnett, Day of Deceit: The Truth about FDR and Pearl Harbor, (New York: Free Press, 2000 )という研究書が出た。日米開戦前後の海軍の関係文書が歴史史料として公開され、アクセスできるようになり、ルーズベルト予知説の研究は新たな展開を始めるようになったのだ。

スティネットは、海軍に保管されていた真珠湾問題に関する日本海軍の発する電波の受信記録等にアクセスし、日本海軍の動きは相当程度明らかになっており、その情報を持っていたワシントンの中枢は、それらの情報を真珠湾の基地に伝えていなかったということが、史料に基いて主張できるようになったのだ。因みに、上記トーランドの指摘した実名を示さないままのZなる無線士については、ロバート・オグという名前を出して、その上で彼が指摘していた機動部隊の発信した電波をとらえたことを示す原史料を掲げているオグの写真を掲載しているのだ。ゆえに、トーランドの主張は正しかったということが決定的に証明されたのだ。

(5)それから25年を経た2025年(令和7年)、日本人の白松繫が、上記スティネットもアクセスして分析していなかった史料にもアクセスし、日本海軍が解読されえないと確信して使用していたD暗号も、必要な程度に一定程度解読していたことを明らかにしたのだ。そして世界で出版されている真珠湾問題の研究書を渉猟し、この書評の対象である『真珠湾攻撃 ルーズベルトは知っていた-「騙し討ち」説を覆す15の証明』(ミネルヴァ書房 2025年) を出版した。

 白松には本書の出版前に『そのとき、空母はいなかった-検証パールハーバー』(文芸春秋 2013年)があるが、その後、さらに世界の関連研究書を渉猟、検討し、さらに次のような重要な史実を加えた。

真珠湾攻撃の12月7日(アメリカ暦)の3日前の12月4日に『シカゴ・デイリー・トリビューン』で1千万人動員の戦争計画が載り、ルーズベルトは大変な窮地に陥ったことになるのだが、これはチャーチルが仕組み、ルーズベルトが承認した意図的漏洩だったのだ。1940年(昭和15年)、戦争はしないという反戦の誓いをして大統領3選に成功したルーズベルトとしては、このような戦争計画を作成すること自体が国民への裏切りであるともいえ、これが暴露されることは、ルーズベルトとしては途方もない窮地に陥ることになる。上記のトーランドの本では、この漏洩事件についてルーズベルトがいかに狼狽しているかを記していることで終わっている。が、この白松の本書では、これはチャーチルとルーズベルトが仕組んだ意図的漏洩であったことを明らかにしている。

なぜそんなことをしたのか。目的は、日本海軍の真珠湾攻撃を知っていて、それを前提に、その開戦のあった後に、参戦義務の生じないドイツが対米参戦に必ず踏み切るように仕向けるためだった。これほど大規模な戦争計画をヒトラーが知るところとなれば、ヒトラーはアメリカとの戦争は不可避であると判断し、それならばそのための準備の未だ整っていないこの時点で宣戦布告をする以外にはないとして、ヒトラーはアメリカに向けて宣戦布告に踏み切るであろう、と踏んだのである。ヒトラーは悩みに悩んだあげく、12月11日に対米宣戦布告をする。

本書はその漏洩事件のからくりを日本で初めて紹介したことになる。かくしてルーズベルトの真珠湾予知説は完全に証明されたのである。日本人の手によって、ルーズベルトの予知説を完全に証明できたことを明らかにすることは、日米両国において、戦後の歴史研究において画期的ななことである。

(6)が、そもそも日米はルーズベルトの予知説に、歴史の問題として、どうして拘るのか。考えてみると、その拘りの意義は日米でその大きさに大きな差がある。アメリカでは、極端に言えば、ルーズベルトは日本海軍の真珠湾奇襲を知っていたのに、それを真珠湾の基地に知らせず、それゆえに真珠湾にいた多くのアメリカ兵が理由なく犠牲となったということの問題である。が、日本は「騙し討ち」をしたとして卑怯な国だと糾弾されて苛酷な戦争を強いられたことに鑑みれば、ルーズベルト予知説を証明することはもっと大きな意義をもっている。

奇しくも、日本側では、「宣戦布告」として見なしうるのかという問題があるものの、真珠湾攻撃開始の30分前に「最後通告」を国務長官に手交するはずであった。が、ワシントンの日本大使館の事務失態で、真珠湾攻撃開始後の手交となった。形の上ではまさに無通告の「騙し討ち」になってしまったのだ。アメリカ国民は本来の予定の経緯における場合より遥かに激しく怒ることになった。

アメリカ国民のその激しい怒りを根拠に、ルーズベルトは1943年(昭和18年)1月24日、カサブランカで、日本やドイツの無条件降伏を宣言した。日本に対しては、さらに1945年(昭和20年)2月8日、ルーズベルトはヤルタでスターリンとの間で、ドイツ降伏後の2~3カ月後に日ソ中立条約を破棄して対日参戦をするという密約を結んだ。翌日それを知ったチャーチルは、ソ連が対日参戦することになったことを日本に通知すれば、日本は降伏することは確かであろうから、戦争の被害をこの時点で終わりにすることができるとアドバイスをしたが、ルーズベルトは耳を貸さなかった。結局、それ以降の日米の戦争犠牲者は、アメリカの勝利ということをはっきりさせた上で戦争を終結させることができるのにそれをしなくて、そのために犠牲になった人たちだ。日本側で言えば、原爆や東京空襲で亡くなった人が戦争の勝敗とは関係なく犠牲となったことが分かる。それだけでなく、ルーズベルトの誘いによるソ連参戦の結果は、ルーズベルトとして日本を分断し壊滅させることになり、ルーズベルトはそうしようとしていたのだということになる。

ルーズベルトがハル・ノートを突きつけ日本を戦争に向けて挑発していたことは、上記の上下両院合同調査委員会の調査で分かった。また、日本の外交電報をことごとく解読して読んでいたことが判明したことから、日本は本来、真珠湾攻撃30分前に「最後通告」を手交しようとしており、全くの無通告で真珠湾を攻撃しようとしていたわけではないこともこの調査委員会の調査で分かった。

が、ルーズベルトは日本海軍の真珠湾を攻撃を事前に知っていたということが不明だということに依りかかる形で、日本国民に不当な困苦を与え、日本を分断国家の運命を押しつけようとしていたことが無視されてきた。そしてアメリカでは日本海軍の真珠湾攻撃を知りながら現地の真珠湾基地にそのことを知らせず、真珠湾のアメリカ兵が不当に犠牲となったということのみならず、戦争の勝敗を超えて戦争を拡大し、死ななくてよいはずの多くのアメリカ兵が犠牲にしたことを不問にしてきた。こうしたことを、アメリカ国民に明確に認知させなければならない。

ルーズベルトは、日米戦争は自らが日本を挑発して始まった戦争であることを自覚したまま、そして無通告の真珠湾攻撃は必ずしも計画的になしたものではないことを知ったまま、かくも必要以上にアメリカ兵の犠牲を増やしてまで、かくも日本に苛酷な運命を押しつけようとしていたのだ。統計によれば、日米戦争のアメリカ兵の犠牲者の半数以上は、事実上日米戦争の勝敗が決した1944年(昭和19年)7月のサイパン陥落以降に出ている。すなわち、日米戦争において、アメリカ兵の犠牲の半数以上は、日米戦争の勝敗が決してから供されているのだ。そのことの認知は、アメリカ国民と日本国民とで分かちあってよいはずだ。

そのためには、いかにせよ、ルーズベルトの予知説を完膚なきまでに証明しなければならない。ルーズベルトの日本海軍の真珠湾攻撃を事前に知っていたという予知説を、史料の完全調査とともにすべての研究書を総括して完膚なきまでに証明した本書は、歴史に関わる研究書として、今後長く光り輝くであろう。

最後に、著者は本書の英語版を出版する計画を持っていることを伝えておきたい。

国際歴史論戦研究所
上席研究員 澤田健一

年明け早々1月10日にNHKの「知的探求フロンティア タモリ・山中伸弥の⁉巨大噴火が“日本人”を生んだ⁉」という番組において新しい事実が紹介された。日本人らしさのルーツが巨大噴火に起因し、噴火の危機にさらされ続けた人々には自然への畏敬の念が生まれ、助け合う精神が旺盛になると説明する

また縄文人独特のD―M55という遺伝子や不安遺伝子が紹介され、それが集団生活に適していたり、危機察知能力を高めているという。そして協調性が苦難を乗り越えるカギだったと解説していた。助け合い、そのために必要なら自己犠牲をも厭わないということだ。この番組は、生理学・遺伝学そして地球物理学など様々な分野から捉えた、とても興味深い内容であった。

ところで、日本人の祖先たるその縄文人はどのようにして日本列島にたどり着いたのか。

現在の人類の祖先たる「ホモ・サピエンス」は約20万年前、アフリカで誕生したといわれる。それが地球上全てのところに進出していくのだが、令和2年に東京大学などが、縄文人たる日本民族だけではなく、全ての東ユーラシア人は南方ルートでやって来たと公表した。「多くは」ではなく、「全て」と言い切っている。

縄文人の祖先となるホモ・サピエンスは約7万年前にインドネシア辺りまで到達したようだ。インドネシアのトバ火山が約7万4千年前に噴火したのだが、インド南部ではその火山灰層の下から石器が出土する。

 また、オーストラリアでは約6万5千年前の刃部磨製石斧が出土している。これは研磨した石斧であり、これを手にしたからこそ、大木を切り倒して丸木舟を造れるようになったのだ。

その丸木舟に乗って九州西南端に到達したのが約4万年前となる。現在のカリマンタン(ボルネオ島)辺りから舟を漕ぎ出して、沖縄の島々を経由しながら、本州島に到達するが、世界有数の強い海流である黒潮を突破し、約3千キロの大航海を成し遂げるのは容易なことではない。

丸木舟が横波を受けて転覆しても仲間同士で助け合って全員で再び舟に乗り込む。仲間(動力源)を見捨てることは漕ぎ手を1人失うことであり、自分の死に直結する。だからこそ強い仲間意識が生まれる。他者の命を救うことは、自分を救うことと同じ意味を持つ。こうした結束力の強くて、日本列島にたどり着いたのは、たったの千人しかいないということが、核DNAの解析によって明らかになっている。日本民族の最初の集団はたったの千人しかいないと指摘されているのだ。つまりこの千人が増えて縄文人になったのだ。

その縄文人が日本列島に棲みついたのは地政学的にも幸いした。海に囲まれた日本列島では、他民族によって戦争を仕かけられて虐殺されることもなく、また逆に他民族に戦争を仕かけて他民族を虐殺することもなかった。

縄文人の遺跡からは人を殺すための武器は出てこない。稲作をするようになって弥生人になってからは収穫した米穀をめぐって戦争はあったようで、埴輪には武人の姿をしたものがある。が、他民族から戦争を仕かけられたことのない日本では戦争は少なく、戦争で死ぬ人は少なかったといえよう。

確かに短く見れば15世紀後半から100年間、長く見れば150年間、戦国時代という時代があり、戦争に明け暮れた時代があった。が、その時代でも戦争は武士の間だけで行われ、一般の人が巻き込まれて死ぬということは原則的になかった。日本は明らかに戦争が少なかったのである。

20世紀前半、日本人は激しく戦ったが、それは自衛とかアジアの解放とかいう使命があったからこそ、自己犠牲も顧みずあれだけ激しく戦ったのだ。

このような日本人が1937年南京攻略の際、無辜の一般市民を30万人も虐殺するはずはない。現在の中華人民共和国建国の最高指導者、毛沢東自身が南京攻略の半年後、延安で「日本軍は包囲は多いが、殲滅は少ない」と話しているが、それは虐殺はなかったという意味ではないか。

にもかかわらず、現在、中国政府は南京市に南京大虐殺記念館(侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館)を建て、日本軍は30万人の虐殺を行ったとしている。

結局、この記念館は、戦争を好み、虐殺をいくらでも平然と行う中国文明の自己像を映し出したものではないか。結局、中国のおぞましき自己像の象徴といえるもので、つまりは、中国の恥の表象といえる。

この度、NHKの放送で、日本人の協調性、助け合いの傾向は、多数の人の一致する協力を必要とする稲作文化などで、文化的に形成された面も依然とあるであろうが、遺伝子的にもそのような傾向があるということは重大な発見だ。

日本は誇るべき日本の歴史をもっと自信を持って、世界に伝えてよいようだ。日本人は好戦的だという誤解を解き、世界の諸国と和解を図るべきだ。

国家権力が言論の自由、表現の自由、集会の自由の権利を侵害し、一般市民と市民団体の活動を弾圧する。この韓国の現状を訴えるため、金柄憲氏の所属する市民団体(NGO)と日本のNGOが共同で国連の人権理事会に意見書を提出しました。

意見書はこちら(PDF)

日本語訳は以下のとおりになります。

2026年1月23日提出
国連 人権理事会 61セッション 2026年2月23日-4月2日
議題4 理事会の注意が求められる人権状況

大韓民国で起きている表現の自由と人権侵害に関する国際社会への訴え

大韓民国は長い間、自由民主主義と法治主義を国是として掲げてきました。 多様な意見が共存し、少数の声も法の保護の下で尊重される社会という点を国際社会に絶えず強調してきました。 しかし、最近大韓民国で起きている現実は、このような自己規定と深刻な乖離を見せています。 私たちはまさにその乖離を国際社会に知らせようとこの文を書きます。

1. 大統領とSNS~国家権力からの圧迫

私たち「慰安婦法廃止国民行動(위안부법폐지국민행동 )」は、いわゆる「慰安婦問題」について、従来の通説とは異なる観点から歴史資料を研究し、その研究結果を国民に知らせる純粋な民間学術、市民活動を行ってきた少人数の市民団体です。 この数年間、私たちの活動は暴力や威嚇とは関係なく、集会と表現もやはり非暴力且つ非強制方式で行われました。 それにもかかわらず、私たちは今、大韓民国で「犯罪者」として扱われており、国家権力と言論から組織的で全方位的な圧迫を受けています。

事態の発端は2026年1月6日、イ·ジェミョン大統領が海外歴訪中に個人SNSを通じて特定言論報道を引用し、私たちの活動を「死者への名誉毀損」と規定したことから始まりました。最高権力者のこの一言はすぐに信号弾となりました。

その後警察庁は「慰安婦被害者対象の不法行為厳正対応」と題した報道資料を発表しました。 この資料には事実確認さえされていない各種の犯罪疑惑が断定的な口調で列挙され、直ちに特定警察署が私たちに対する「集中捜査官署」に指定されました。

捜査は開始と同時にすでに結論が下されたような様子でした。 無罪推定の原則は見当たりませんでしたし、私たちは捜査対象ではなく処罰の対象として扱われました。 押収捜索が続き、合法的表現活動に使われた物品まで一括押収されました。 家族と知人たちは連日あふれ出る「厳正処罰」報道に恐怖を感じ、活動を中断しろという訴えが続きました。これは個人の問題を超えて、表現の自由を行使した市民とその家族に加えられた深刻な精神的圧迫でした。

2. 市民活動に対するダブルスタンダード

さらに大きな問題は、メディアです。 多数のメディアは事実関係の検証や反論聴取なしに、私たちを「少女像テロ犯」、「慰安婦嫌悪勢力」、「強硬極右」とレッテルを貼りました。 これは報道ではなく烙印であり、批判ではなく悪魔化でした。

反面、私たちの集会と表現を妨害し、物理力を行使した反対団体の違法行為に対しては「そうかもしれない」という式の寛大な判断が繰り返されました。 法執行と司法判断で明らかな二重の物差しが作動しているのです。

私たちが批判してきた対象は、特定の個人や慰安婦個人ではありません。 私たちが問題にしてきたのは、歴史的論争が終わっていない事案を一つの政治的、道徳的正解として固定し、これを批判したり疑問を提起したりするすべての声を嫌悪と犯罪に追い込む社会構造です。 特に全国の学校校庭と公共場所に大量設置された「平和の少女像」が歴史的事実に対する討論の対象ではなく、批判不可能な神聖の領域として扱われる現実に対して問題を提起してきました。

その過程で私たちは少女像にマスクをかぶせて手札を置いた後、写真を撮る方式で意見を表現しました。 暴力も破損もありませんでした。 それでもこの行為は「侮辱」と「不法集会」と規定され、押収捜索と刑事捜査の対象になりました。 一方、少女像の前でマスクをかぶせて花束を捧げる偶像崇拝行為や、雨の日に銅像に傘をかぶせてあげる行為は美化され、保護されてきました。 果たしてこれが自由民主主義国家で許される公正な基準なのでしょうか。

3. 国家権力による強制と脅威

大韓民国で今起きていることは、ただ一つの市民団体に対する弾圧ではありません。 国家権力が歴史認識の特定方向を「正解」と定め、それに反する少数意見を警察力と刑事処罰の脅威として抑える危険な先例です。 大統領の公開的な非難、警察の先制的な烙印、言論の集団的な攻撃が結合する時、個人の自由と人権はどれほど簡単に崩れることができるかを示す事例です。

私たちは暴力団ではありません。 私たちは近現代史と慰安婦問題をこの数年間研究した学者たちの研究成果と一次史料を土台に正さなければならない真実を知らせようとした市民たちです。 その結果が従来の通説と異なるという理由だけで、国家と社会からここまで排除され、処罰されなければならないなら、大韓民国の民主主義は殻に過ぎないでしょう。

4. 私たちの人権理事会と国際社会への訴え

今、大韓民国では「異なる意見」を出したという理由だけで大統領の公の非難を浴び、警察の集中監視や尾行、盗聴や家宅捜索までされ、メディアから社会的死刑宣告に近い烙印を押される事態が起きています。 これは明白な表現の自由侵害であり、人権侵害です。

私たちは不当な圧力には決して屈しません。 しかし、この不当な状況を韓国内だけで訴えるには限界に達しました。 自由と人権を重視する国連の人権理事会と国際社会がこの事案に注目してくださることを、そして大韓民国が自ら掲げてきた民主主義の基準に符合する国として残るように関心と声を加えてくださることを丁重に要請します。

以上

<共同提出NGO>
・国連協議資格を持つNGO
 Japan Society for History Textbook (新しい歴史教科書をつくる会)
 International Career Support Association(国際キャリア支援協会)
・一般(国連協議資格を持たない)NGO
 Korean History Textbook Research Institute(韓国国史教科書研究所)
 Citizens’ Action for Revocation of Comfort Women Law (위안부법폐지국민행동 慰安婦法廃止国民行動)
 International Research Institute of Controversial Histories (国際歴史論戦研究所)

China’s complex legal warfare and Japan’s unified defense strategy ~ Before 2026 deadline, urgent proposal to sustain national sovereignty

Japanese : https://i-rich.org/?p=2565

Nakamura Satoru
Senior Researcher
International Research Institute of Controversial Histories

Introduction: the narratives as an “invisible battleground”

The primary principle of this proposal is to reconfirm the fact that “in China’s strategy, narratives stand above military power.” The greatest crisis facing present Japan is that Japan is helpless and defenseless against the “complex legal warfare” waged by China attempting to rob Japan of sovereignty legally and ethically, which is more threatening than physical military invasion. Without decerning this strategy, it is impossible to defend Japan’s sovereignty.

1. October and November 2025: the truth about the silent declaration of war

From October to November 2025, the Japanese society was totally exposed to harsh diplomatic and verbal attacks by China. According to general reporting, these attacks were interpreted as “unilateral anger” or “emotional repulsion” on the part of China against specific incidents such as the so-called Prime Minister Takaichi’s statement. However, the truth is completely different.

What happened during this period was the start of a planned war or “silent declaration of war”. China has been preparing over several decades for the operation to deprive Japan of its sovereignty over Okinawa. China used the specific statement only as a “convenient trigger” and the true nature of China’s reaction was not emotional panic but the start of an extremely cool-minded, calculated and legally and ethically structured attack. While Japan has been attempting to “calm down through dialogue,” China has been steadily moving the process to deny Japan’s right to rule Okinawa in the international community.

2.Heavily layered logic of “deprivation of sovereignty” plotted by China

China’s invasion in the form of narratives aims to dissolve Japan’s sovereignty from within by pursuing the following three levels of logical structure.

(1) “Historical weapon” as the basis (the existence of the Ryukyu Kingdom)

The lowest level of logic is the distortion of history and emotional narratives. The narrative that the former independent state of the Ryukyu Kingdom was annexed by military power, deprived of its culture and during World War II was deserted as mere means to an end is disseminated to the world. By emphasizing such “historic tragedy,” China defines present Japan’ rule in Okinawa as “continuous and illegal colonial rule.”

(2) “Ethical weapon” as apparatus (United Nations human rights mechanism)

It is the United Nations human rights mechanism that changes the historic narrative into international “justice.” In the United Nations, China has made the narrative that the Okinawan people are indigenous people an established fact and switched the issue of the United States base in Okinawa with the ethical cause of “violation of human rights against the indigenous people.” Using this “human rights” weapon, China aims to deprive the Japanese Government of credibility in the international community and lead the global opinion in favor of China.

(3) “Legal weapon” as the conclusion (the theory of the superiority of the Potsdam Declaration)

After cementing the outer moat with history and ethics, China inflicts the final blow of legality. Its core is the assertion that “San Francisco Peace Treaty (SFPT) was an illegal secret pact intended to conceal human rights violation, and the Potsdam Declaration is the supreme law.”

  • The nullification of the SFPT: to deny the SFPT as the hindrance to the “liquidation of colonialism” which the Potsdam Declaration upheld.
  • The fulfilment of the Cairo Declaration: Based on the Cairo Declaration as quoted in Article 8 of the Potsdam Declaration “The terms of the Cairo Declaration shall be carried out and Japanese sovereignty shall be limited to the islands of Honshu, Hokkaido, Kyushu, Shikoku and such minor islands as we determine,” China claims that the territorial position of Okinawa is not yet defined and therefore Japan has no territorial right to Okinawa. China imposes this new interpretation in terms of international law.

Along this logic, activities of the Japan Self-Defense Forces are to be regarded as “challenge to the new post-war order” and Japan’s national defense itself can be branded as “violation of international law.”

3. Historical trap of “2014 Agreement”

China has been elaborately promoting its long-term plans since 2012. Among them, the 2014 Four-article Agreement between Japan and China was a fatal point in which Japan willingly recognized “the existence of conflict” and gave China a “permission” for international maneuvering on the part of China. Japan had “different views” on the concept of “crisis management” but China interpreted it as “official recognition of the territorial conflict” and posted it on its digital museum and elsewhere as historical outcome. On the leverage of this agreement, China has completed the syllogism in which it justifies Chinese Coast Guards expelling activities around the Senkaku islands belonging to Okinawa as legitimate official duty based on the agreement.

4. March 2026 -- The final time limit for the defense of sovereignty (deadline)

The plot to deprive Japan of sovereignty over Okinawa has entered the final countdown.

  • Phase 1 (now to March 2026): In the United Nations Human Rights Council, China condemns Japan as a human rights violator and continuous colonial ruler. If Japan fails to clearly refute China’s claim and passes this period without taking any action, “Acquiescence” in terms of international law comes into effect and the legal ground for defending Japanese sovereignty over Okinawa will be lost forever.
  • Phase 2~3 (2027 and thereafter); in the case of Okinawa emergency, China will demand “Ryukyu’s neutrality,” backed by the United Nations resolution and the U.S.-Japan deterrent power is legally numbed. This is the moment of “check mate” when China will take hold of the hegemony over East Asia.

5. Counterstrategy: Integrated defense policy led by NSC (National Security Committee) 

Given that the enemy attacks using historical, ethical and legal narratives, Japan needs integrated defense, getting rid of the ineffective “vertical administration.”

Operation A (International front): legal and diplomatic attack

Clearly declare to the international community that “the final determinant of the postwar order is not the Potsdam Declaration but the San Francisco Peace Treaty.” Completely destroy China’s legal interpretation based on “piecemeal history” from the root and let the world re-recognize the legitimacy of Japan’s territorial right in terms of international law.

Operation B (Domestic front): development of national unification narrative

  • Reform of ceremonial events: change the role of memorial days to the symbol of “national unity,” not “division.”
  • Use of the authority of the Royal Ryukyu Family: The head of the Royal Ryukyu Family should make a historically and culturally significant statement that “The Okinawan people are Japanese,” which will be distributed and officially used by the Japanese Government. Through the message, the false historical structure of the narrative “Ryukyu versus Japan” which China depends on will be destroyed from within.

Conclusion: Sovereignty should not be lost without fighting

The United Nations examination in March 2026 will be the last turning point to defend Japan’s sovereignty. Here, representatives from Okinawa will directly refute China’s demands by stating, “We are not an indigenous people but Japanese.” This simple and yet powerful statement of the truth is the only means to stop China’s invasion steadily under way through the silent declaration of war. Now, we must fully recognize that we are in the middle of a war fought with weapons called words.