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2026年7月13日~17日に国連ジュネーブで開催された「先住民族の権利に関する専門家機構(EMRIP)19セッション」に沖縄からの派遣団と一緒に国際歴史論戦研究所より上席研究員の藤木俊一と所長の山本優美子が参加してまいりました。目的は、国連において沖縄/琉球が先住民族であるとされていることに対して反論、意見を表明するためです。

以下、セッション終了翌日(7月18日)に派遣団がEMRIP事務局に送った要望書を公開します。EMRIPの現状、問題点がお分かりいただけると思います。

※沖縄からの派遣団(敬称略):仲村覚(日本沖縄政策研究フォーラム)、橋口玲 (第二尚氏第23代当主代理弁護士)、宜保安孝 (豊見城市議)、 友寄永三(石垣市議)、當銘孝文 (糸満市議)、砂川竜一 (沖縄牧師協会元会長)

【 原文英語PDF版 】

送信日時:2026年7月18日(土) 07:02(ジュネーブ時間)
宛先:先住民族の権利に関する専門家機構 事務局
写:
- Rolando Gómez(Chief, a.i., Press and External Relations Section
United Nations Information Service at Geneva)
- 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部
- 国際連合人権高等弁務官事務所NGO担当

本文 ————————————

国連 先住民族の権利に関する専門家機構委員;
Ms. Anexa Brendalee ALFRED CUNNINGHAM (Chair)
Ms. Sheryl LIGHTFOOT (Vice-Chair)
Mr. Ojot Miru OJULU (Vice-Chair)
Mr. Gam Awungshi SHIMRAY
Ms. Dalee Sambo Dorough
Ms. Antonina GORBUNOVA
Ms. Valmaine TOKI

国連 先住民族の権利に関する専門家機構(EMRIP)への
要望書

本要望書を提出するに当たり、私たちは日本からEMRIP19セッションに参加したNGOの代表として、EMRIPが先住民族の権利の促進と保護のために果たしてきた重要な役割に深い敬意を表します。また、UNDRIPの理念と、その実施を支えるEMRIPの活動を高く評価しています。

私たちは今年初めてEMRIPのセッションに参加し、世界各地の先住民族代表や専門家の皆様が、それぞれの経験と課題を共有しながら真摯に議論を重ねる姿に深い感銘を受けました。この経験は、先住民族の権利の実現に向けた国際的な対話の重要性を改めて認識する貴重な機会となりました。

2027年には、国連先住民族の権利に関する宣言(UNDRIP)の採択から20周年という大きな節目を迎えます。私たちは、UNDRIPの理念が今後さらに発展し、EMRIPが公平性、透明性及び信頼性を一層高めながら、その役割を果たしていくことを心から期待しています。

本要望書は、そのような期待のもと、EMRIP19セッションへの参加を通じて私たちが感じた点や改善を希望する事項を、今後のEMRIPの活動の一助となることを願って主に次の四つの問題について取りまとめたものです。

1. 情報の信頼性確保に向けた代表性と当事者適格性の検証
2. インプットの信頼性確保および検証プロセスの強化
3. Item 3で議論されたDraft Study(A/HRC/EMRIP/2026/2)Paragraph 70の取扱い
4. EMRIP事務局の運営改善点

なお、本要望書は、多くの関係者に広く共有され、建設的な議論の一助となることを期待し、日本語版及び英語版の双方を公開いたします。

1. 情報の信頼性確保に向けた代表性と当事者適格性の検証
本提言は、EMRIPが掲げる「開かれたインプットの募集」という方針を支持しつつ、研究の客観性と国際的な信頼性を維持するために不可欠な、情報の検証プロセス強化を求めるものである。特に、特定の地域に関する議論において、一部の活動家が「地方自治体」や「県民」を代表しているかのように振る舞う事例が散見されており、これが貴機構の成果物の妥当性に深刻な疑義を生じさせている。

1-1.「代表性」の欠如と民主的正当性
貴機構へのインプットにおいて、地方議会の正式な審議や議決を経ず、個別の議員や団体が勝手に「議会を代表して」文書を提出する行為は、民主主義の根幹である合議制を根本から破壊するものである。

– 議会民主主義の逸脱: 地方自治法が定める手続きを無視し、組織の承認を得ていない個人または団体が、個人的な政治信条を「議会の総意」として国際機関に提出することは、国際社会に対する重大な誤導(Misrepresentation)に当たる。
– 権限の僭称: 組織の正式な承認を得ていない個人または団体による「~を代表して」という文言の使用は、貴機構が収集するデータの質を毀損し、真の民意を反映しない政治的偏向を招く原因となっている。

1-2.「当事者適格性」の再考
「先住民族」という概念を政治的に利用する言説については、その当事者適格性を厳格に審査する必要がある。

– 地域合意の欠如: 学術団体や特定の政治グループが、民主的な手続き(住民投票や議会決議など)による承認を得ることなく、県民全体を代表しているかのように発言することは、地域コミュニティ内における実際の合意形成の状況を無視している。
– 公式見解との乖離: 当該地域において、地方議会が「先住民族としての法的地位は存在しない」との決議を公的に可決している事実がある場合、それに反する言説を提出することは、当事者適格性を欠く「偽情報」と見なされるべきである。

1-3. 具体的な改善提案:検証プロセスの強化
情報の信頼性を担保するため、以下のプロセスの導入を強く提言する。

– 代表性の証明義務: 「議会を代表して」あるいは「組織を代表して」提出される文書については、必ずその組織の公的な議事録や議決の添付を義務付けること。
– 当事者適格性の審査: 文書提出者がそのコミュニティにおいて正式な委任を受けているかを確認する基準を設けること。
– 反証情報の受理: 提出された見解に対し、現地の地方議会や住民団体から「当事者適格性への疑義」が提出された場合、それを公式な検討事項として受理し、検証プロセスへ反映させること。

1-4. 結論
貴機構の研究が、事実に基づいた誠実で信頼できるものであることは、先住民族の人権を真に守るための前提条件である。本機構が一部の政治的主張の「代弁装置」として利用されることを防ぐため、透明かつ厳格な手続き的検証体制の構築を求める。

参考資料:
– 宜野湾市議会「先住民族の権利に関する専門家機構(EMRIP)に提出された文書が議会の公式見解ではないことに関する意見書・決議」
– 地方自治法に基づく合議制の原則に関する法的解釈

2.  インプットの信頼性確保および検証プロセスの強化に
EMRIPの研究対象である「紛争・紛争後状況下における人権」などの極めてセンシティブな課題において、提出される情報の質の確保は機構の成果物の妥当性を決定づける。現在、沖縄(琉球)に関連するインプットにおいて、その信憑性とEMRIPの信用を揺るがす重大な懸念が生じている。

2-1. インプットの信憑性とEMRIPの信用に関する問題
現在、沖縄関連のインプットにおいて、以下の深刻な問題が見受けられる。

- 代表性の欠如と政治的利用: 特定の地方議員が、議会の正式な承認や議決を経ていないにもかかわらず、「市議会を代表して」国際機関へ文書を提出する事例が発生している(例:2026年1月31日付で宜野湾市議会議員のプリティ宮城ちえ氏がEMRIPに提出した文書)。国連の公式手続きにおいて、地方自治体の公式見解と誤認させる形で特定の政治的立場が発信されることは、民主的な議会制民主主義を歪めるものであり、機構の中立性を著しく損なう。
- 法的実態との乖離: 国内の法制度において、先住民族として認定されているのはアイヌ民族のみである。日本の裁判所においても、沖縄県民が「先住民族」であるという法的地位を認める判断はなされていない。にもかかわらず、国内の司法判断や地域住民の合意形成状況を無視した言説が「先住民族の主張」として提出されている。EMRIPには、提出された情報が、日本の現行法制度および国内の司法判断(先住民族認定に関する法的枠組みや沖縄県の住民意識に関する公的調査結果など)と整合するかを厳格に精査する基準の策定を強く求める。

2-2. 具体的な改善提案:検証プロセスのゲートキーパー機能強化
EMRIP事務局がオープンなインプットを求める姿勢を堅持しつつ、情報の質を担保するために、以下の措置を提言する。

– 公式性の確認義務化: 「議会を代表して」あるいは「団体を代表して」提出される文書については、必ずその組織の公的な議事録や決議の添付を義務付けること。
– 対立情報の適正な扱い: 特定の政治団体が提出する言説に対し、現地の地方議会や自治体が公的な反対決議や意見書を発出している場合(例:宜野湾市議会による当該議員への問責決議および公式見解でないことの確認決議など)、それらの情報を公式な反証として並行して検証プロセスに組み込むこと。
– 検証機関との連携: 事実関係の調査において、地方自治法に基づいた正式な手続きを経た議会公文書や、日本政府の法的見解を優先的に参照すること。

2-3. 結び
EMRIPの研究が、事実に基づいた誠実で信頼できるものであることは、先住民族の人権を真に守るための前提条件である。本機構が、誤った情報によって特定の政治的動機に利用されることを防ぐため、より透明かつ厳格なインプット評価体制を構築することを望む。

3. Item 3で議論されたDraft Study(A/HRC/EMRIP/2026/2)Paragraph 70の取扱い
2026年7月13日に開催されたEMRIP第19会期第1会合では、Agenda Item 3「Study and advice on the rights of Indigenous Peoples in conflict and post-conflict situations」が審議された。

EMRIPが作成した草案Draft Study(A/HRC/EMRIP/2026/2)のParagraph 70には、次の記述がある。「日本の沖縄では、軍事基地に関係したパーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)による水源の汚染が、琉球の人々の健康に悪影響を及ぼしている。(In Okinawa, Japan, contamination of water sources by perfluoroalkyl and polyfluoroalkyl substances, linked to military bases, has adversely affected the health of the Ryukyuan people.)」
この記述に対し、日本政府及びNGOから異なる立場に基づく発言があった。

日本政府は、沖縄県民を先住民族又は先住民族集団として認める立場にはないこと、沖縄県民は他の日本国民と同様に等しく権利が保障されていること、PFAS問題については科学的知見に基づいて対応を進めていることを説明した上で、草案には日本政府の立場及び関連する事実を「客観的かつ公平に反映すること」を求めた。

また、NGO「Ishigaki History Association」を代表して石垣市議会議員の友寄氏は、Paragraph 70について、沖縄の住民を先住民族として位置付ける内容であることから、当該記述及び脚注の削除を要請した。

このように、本件についてはEMRIPの会期中に明確な意見の相違が示され、公式の場で議論が行われた。

しかし、7月17日に開催された第9会合(Agenda Item 13 “Adoption of studies and reports”)においては、Paragraph 70について最終的にどのような結論に至ったのか、すなわち、

– 原文のままとするのか、
– 修正するのか、
– 又は削除するのか、

について、会議の場で明確な説明や公表が行われなかった。

EMRIPが人権理事会へ提出する文書は、正確性、公平性及び透明性が確保されていることが極めて重要である。会期中に公式に異論が提示された事項について、その取扱いに関する説明がなされないまま最終文書が提出された場合には、関係者から提出された意見がどのように検討されたのかが不明確となり、EMRIPの審議過程及び提出文書の信頼性に疑問を生じさせるおそれがある。

したがって、私たちはEMRIPに対し、Paragraph 70について最終的にどのような判断がなされたのかを明確に示すとともに、その判断理由及び提出された意見がどのように検討・反映されたのかについて、透明性のある説明を行うことを強く要請する。

4. EMRIP事務局の運営改善点
EMRIP19セッションへの参加を通じて得られた経験を踏まえ、公正性・透明性・効率性の向上に資する観点から、EMRIP事務局の運営の改善点を提言いたします。

4-1. 参加申請の承認手続きの改善
期限内に参加申込を行った多くの申請者に対し、開会後2日を経過しても承認・不承認の連絡が届かない事態が発生しました。通常は開会前までに可否の連絡がある運用であるにもかかわらず、今回は我々の口頭および文書による要請を受けた後、事務局から全申請者に対して開会後2日経過時点で一斉に「不許可」の通知が行われたのみで、個別の事情説明や事前連絡が一切ありませんでした。

通常、開会までには許可が下りることを前提に多くの申請者が準備を進めており、事務局に複数回問い合わせを行った者も少なくありませんでしたが、一切返信がありませんでした。もし現体制で業務対応が困難であるならば、会期の延期や中止などの措置を講じるべきです。

さらに、参加希望者に対して「なぜ許可が出ていないのに航空券やホテルの予約をしたのか」といった、事務局に一切責任がないかのような対応や謝罪の欠如は、国連機関の品位を著しく損なうものです。責任者は明確に責任を負うべきであり、参加申し込みをした全員に対して問題の経緯を説明し、事務局としてどのような責任を取るのかを明らかにする必要があります。

改善提案:
– 申込期限後、速やかに全申請者に対して承認・不承認の個別通知を行う。
– 業務量が現体制で対応困難な場合は、会期の延期または中止を検討する。
– 不手際が発生した場合は、経緯の明確な説明と謝罪を行い、再発防止策を公表する。

4-2. クレーム対応と入館証剥奪手続きの公正化
NGOからの一方的な申告を理由として、宮古新報の記者として取材活動を行っていたジャーナリストの入館証が剥奪される事案が発生しました。事前の十分な事実確認や当事者からの聞き取りを欠いたまま行われたこの決定は、推定無罪の原則や報道の自由、表現の自由に反するものです。

その後、ジャーナリスト側からの要請を受けて聞き取りが行われたものの、これは剥奪前に実施されるべき手続きでした。ドイツから多大な費用と労力をかけて参加した取材者が、主要なサイドイベントの取材を事実上できなくなったことに対し、事務局として責任ある対応が必要です。

改善提案:
– 参加者からのクレームがあった場合は、必ず両当事者から事実関係を聴取し、証拠に基づいた判断を行う。
– 入館証の剥奪など重大な措置を取る場合は、事前の通知と弁明の機会を保障する。
– 当該ジャーナリストおよび宮古新報に対し、書面による謝罪と必要な救済措置を講じる。

4-3. 情報提供の公正性と政治的利用の防止
我々の参加目的の一つは、沖縄で生まれ育っていない外国人が沖縄県民を代表するかのように振る舞う状況に対する調査です。99%以上の沖縄県民は自らを琉球の先住民とは認識しておらず、沖縄県内複数の市議会では「先住民族ではない」との決議が行われています。これは市民の負託を受けた公式な意思表示であり、近隣国家などによる政治的介入の可能性も指摘されています。

こうした事実と沖縄県民の意思に反する主張がEMRIPのリソースを浪費し、本来支援を必要とする真正の先住民の機会を奪っている状況は深刻です。EMRIP事務局は、2つ以上の矛盾する情報が提出された場合、必ず証拠に基づいて精査し、政治的動機による妨害を排除すべき立場にあります。
しかし、特定のNGOからの主張に基づく専門家選出など、公正性を欠いた運用が見受けられました。

改善提案:
– 複数の矛盾する情報が提出された場合は、証拠に基づく精査を徹底し、政治的動機による妨害を排除する。
– 専門家選出や発言機会の付与に際しては、透明性と公正性を確保するための明確な基準を設ける。

4-4. 会場運営の効率化と公平性の確保
–  拍手問題:発言終了後の拍手が繰り返され、貴重な議論時間が浪費されるだけでなく、他の参加者の発言が聞き取りにくくなる弊害が生じました。特に、大きな代表団を結成したり、仲間のNGOと連携して組織的な拍手を行うことで、ある主張をあたかも多数の支持がある事実であるかのように印象づけることが可能になります。これは、聞く側(特に傍聴者や政府代表)に対して誤ったメッセージを送り、議論の本質を歪める恐れがあります。 実際、限られた会期の中で拍手による時間浪費が積み重なると、1日あたり数十分の議論時間が失われ、本来発言を予定していた小規模団体や個人の機会が削られる結果となっています。また、資金力や人的ネットワークに乏しい弱小団体・先住民グループは、こうした組織的な拍手対応が難しく、結果として著しい不公平を生み出しています。 他の国連人権機関(人権理事会や各種条約機関)では、議長が拍手を積極的に制止する運用が定着しており、時間管理と中立的な議論環境の維持を国際的な慣行として重視しています。 EMRIPにおいても、これに倣い拍手禁止の明確なルールを適用すべきです。
–  スピーカーリスト:偏りなく公平に運用する。
–  撮影ルール:参加者による撮影の許可基準(TPO)を明確化し、ルール違反の申告があった場合は真偽を確認した上で対応する。
- 発言機会の公平性:特定の団体や個人に過度に多くの発言機会が与えられる状況、または特定の先住民のみに民族的な歌の披露を認めるなど、公平性を欠いた運用を是正する。専門家が委員になる前に所属していた団体に対する発言権の付与についても、公正な基準を設ける。

4-5. 全体的な運営改善に向けた提言
EMRIPは限られたリソースの中で、真に国際的な支援を必要とする先住民の権利擁護に貢献する重要な機関です。しかし、今回の会合で見られた各種不手際は、参加者の信頼を損ない、国連全体の品位を低下させるものです。

総括的提案:
–  今回の各種問題について、原因分析と再発防止策を早期に取りまとめ、公表する。
–  拍手禁止を含む会場運営ルールを明確化し、他の国連人権機関と整合性の取れた運用を行う。
–  事務局体制の強化または会期調整により、参加者への迅速・丁寧な対応を実現する。

5. 最後に
以上、私たちはEMRIPの更なる発展と、国際社会から一層信頼される機関となることを願い、本要望書を提出いたします。

本要望書で述べた事項について真摯に御検討いただき、今後のEMRIPの活動及び運営に反映していただけるよう、心よりお願い申し上げます。

EMRIPが今後も先住民族の権利の促進と保護において重要な役割を果たし、その活動がさらに発展することを心より祈念いたします。

以上

———————–

新しい歴史教科書をつくる会
山本優美子

国際キャリア支援協会
藤木俊一

日本沖縄政策研究フォーラム
仲村覚

賛同個人とNGO
個人
– 杉田水脈 (前衆議院議員)
– 橋口玲 (第二尚氏第23代当主代理弁護士)
– 宜保安孝 (豊見城市議)
– 友寄永三(石垣市議)
– 當銘孝文 (糸満市議)
– 砂川竜一 (沖縄牧師協会元会長)
NGOs
– Tomigusuku Society for History
– Itoman History Association
– Ishigaki History Association
– Japan Association for Strategy and Technology
– World Nadeshiko Association for Pursuing Historical Truth
– International Research Institute of Controversial Histories
– Japanese Women for Justice and Peace
– Society for the Dissemination of Historical Fact
– Student Association Aloha

ジュネーブ国連にて開催された人権理事会61セッション(2026.2.23-3.31)において藤木俊一氏(国際歴史論戦研究所 上席研究員)が、慰安婦問題に関して韓国の現政権で起こっている人権侵害、韓国の日韓合意違反、クマラスワミ報告書の誤りについて訴えました。

UN WEB TVのアーカイブから発言の様子と、内容をご紹介します。

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国連 人権理事会61セッション 2026年3月25日 第46会合 議題9
発言者:藤木 俊一(国際歴史論戦研究所 上席研究員)
NGO:International Career Support Association (国際キャリア支援協会)
発言時間:01:17:50-01:19:22

<発言 日本語訳>
副議長、ありがとうございます。

日本政府または日本軍が、慰安婦を強制的に集めたことを裏付ける歴史的証拠は存在しません。

この歴史の歪曲に抗議してきた金氏は5日前に韓国で逮捕されました。韓国の憲法が保証する「表現の自由」および「学問の自由」に反しています。

彼は、遡及的に適用された「改正慰安婦法」を根拠に拘束されました。大韓民国は彼を直ちに釈放すべきです。

韓国の前政権は、「2015年の日韓慰安婦合意を遵守すること」を国連に対して公式に保証していました。

ところが、今回の人権理事会のハイレベル・セグメントにおいて、韓国政府はこの合意を破り再びこの問題を持ち出しました。

韓国は、「朝鮮民主主義人民共和国がするように」、国民を弾圧し続けています。

副議長、我々は本理事会に対し、大韓民国が国際的な約束を履行するよう求めることを強く要請いたします。

この問題は、金銭的利益のために作り出された捏造の物語に端を発しています。それが国連特別報告者である(ラディカ・)クマラスワミー氏および(ゲイ・)マクドゥーガル氏を誤解させたのです。

彼女たちの報告書は、「利益目的で書かれた小説や漫画」が基になっています。著者自身が「金銭的利益のために虚偽を書いた」と認めているのです。

我々は本理事会に対し、大韓民国が「主権国家として」条約上の義務を履行するよう求めます。本理事会に対してこれらの「欠陥のある報告書」に基づく「対日勧告」をすべて撤回することを要請します。

これらの虚偽によって、「日本国民の名誉」は著しく傷つけられています。

大韓民国は、自国民の関心を逸らすために、この問題を「武器化し政治利用すること」をやめるべきです。

ありがとうございました。

<発言 原語>
Madam Vice President,

There is no historical evidence which supports the Japanese government or military forcibly recruited comfort women.

Mr. Kim, who has protested this historical falsification, was arrested five days ago in violation of South Korea’s constitutional guarantees of freedom of expression and academic freedom.

He was detained using a retroactively applied revised Comfort Women Law. ROK should release him immediately.

The previous administration officially assured the United Nations that it would uphold the 2015 Japan-ROK Comfort Women Agreement.

However, High-level segment in this session, Korean government has broken that agreement again by raising this issue.

South Korea continues to suppress its own citizens as DPRK does.

Madam Vice President, we urge this Council to demand that the ROK honor its international commitments.

This issue stems from fabricated stories created for financial gain, which misled UN Special Rapporteurs Coomaraswamy and McDougall.

Their reports were based on novels and comics written for profit which authors confessed that they wrote lies for financial gain.

We call upon this Council to urge ROK to fulfill its treaty obligations as a sovereign state, and to withdraw all recommendations against Japan based on these flawed reports.

The honor of the Japanese people has been seriously damaged by these falsehoods.

ROK should stop weaponizing and politicizing this issue to divert the attention from their own people.

Thank you.

ジュネーブ国連にて開催された人権理事会61セッション(2026.2.23-3.31)において、国連の人権条約体委員会が日本政府に勧告する「沖縄/琉球先住民問題」について、沖縄から参加した二人が発言しました。

UN WEB TVのアーカイブから発言の様子と、内容をご紹介します。

ジュネーブ派遣団のメンバー

【発言1】********************************************************

国連 人権理事会61セッション 2026年3月16日 第33会合 議題4
発言者:座波 一( Hajime Zaha 前沖縄県議会議員)
NGO:新し歴史教科書をつくる会(Japan Society for History Textbook)
発言時間:02:43:00~02:44:35

<発言 日本語訳>
議長、

私は日本の沖縄で20年以上にわたり政治家を務めてきました。

しかし、沖縄の住民の大多数は、国連が沖縄について「先住民族の勧告」というものをこれまで6回も出しているという事実をまったく知りません。

当然ながら、私自身と同様に沖縄県民はこの事実を完全に認識していませんでした。

これが日本の弱体化を企てる外国勢力によって影響を受け、操作された特定の勢力によって行われている分断工作であり、国連やマスメディアがその手段として利用されているのではないかと私は深く懸念しています。

沖縄の人々の99%は、自分たちを誇り高く日本人であると認識しています。

私は、このような行為の背後に誰がいるのか、そしてどのような目的で行われているのかについて調査するよう、人権理事会に要請します。

必要であれば、日本の弱体化を狙うこれら外国勢力の戦略に関して、私たちが保有する情報を全面的に提供する用意があります。

ありがとうございました。

<発言 原語>
Mr. President,
I have been a politician in Okinawa, Japan, for more than 20 years.

However, the vast majority of Okinawan residents have absolutely no knowledge that the United Nations has issued something called “indigenous people’s recommendations” regarding Okinawa as many as six times.

Naturally, just like me, the people of Okinawa prefecture were completely unaware of this fact.

I am deeply concerned that this may be a divisive operation being carried out by certain forces that have been fed and manipulated by foreign entities plotting to weaken Japan, using the United Nations and the mass media as their tools.

99% of Okinawan people recognize themselves proudly as Japanese.

I request that this Council investigate who is behind these actions and for what purpose they are being carried out.

If necessary, we are fully prepared to provide the information we possess concerning the strategies of these foreign forces aimed at weakening Japan.

Thank you.

【発言2】********************************************************

国連 人権理事会セッション 2026年3月18日 第36会合 議題5
発言者:仲村 覚 (Satoru Nakamura 国際歴史論戦研究所 上席研究員)
NGO:新し歴史教科書をつくる会(Japan Society for History Textbook)
発言時間:01:18:55~01:20:29

<発言 日本語訳>
議長、

人権理事会の手続きの公正性に関して、重大な懸念を提起したいと思います。現在の仕組みは、意図せずして一部の少数の活動家の声を優先し、沖縄県民の99.9%の声が聞き届けられていない可能性があります。

沖縄の人々を「先住民族」と定義することは、重大な事実誤認です。

第二次世界大戦後、国連の信託統治の可能性に直面した際、私たちの先人たちは日本人であることを選択しました。先人は人口の大多数である22万人分の署名を集め、自己決定によって日本人としてのアイデンティティを確認しました。

このような深い民主的行為によって日本人としての権利を確立した人々に対し、国連機関が異なる地位を示唆するのは、逆説的ではないでしょうか。

私たちは、このような言説が不必要な社会的分断を生み出すために利用されているのではないかと懸念しています。最近では、石垣市、豊見城市、糸満市の各議会において、「先住民族」という呼称が住民を代表するものではないことを明確にする決議が可決されました。

私たちは、人権理事会が検証された事実および民主的機関の正式な声に基づいて判断することを強く求めます。どうか民主的な多数の立場に寄り添い、私たちの歴史的選択を尊重してください。

ありがとうございました。

<発言 原語>
Mr. President,

I wish to raise a critical concern regarding the procedural integrity of this Council. Current mechanisms may inadvertently prioritize a small group
of activists, while the voices of the 99.9% of Okinawan citizens remain
unheard.

Defining Okinawans as “indigenous” is a serious factual misunderstanding.

After WWII, when faced with potential UN Trusteeship, our predecessors chose to remain Japanese. They collected 220,000 signatures̶ representing the vast majority of the population̶ to affirm their Japanese identity through self-determination.

Is it not paradoxical for a UN body to suggest a different status for the
very people who once secured their rights as Japanese through such a
profound democratic act?

We are concerned that this narrative is being used to create unnecessary
social divisions. Recently, elected councils in Ishigaki, Tomigusuku, and
Itoman have passed resolutions clarifying that the “indigenous” label does
not represent their citizens.

We urge the Council to rely on verified facts and the formal voices of
democratic institutions. Please stand with the democratic majority and
respect our historical choice.

Thank you.

ジュネーブ国連で開催された人権理事会61セッション(2026.2.23-3.31)において、3月18日にサイドイベント「Rights of Indigenous People in Asia ~ Beyond the “Indigenous” Myth」を開催しました。

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発言原文英語版 / Statements of Speakers in Original English (PDF) 】

人権理事会61セッション
サイドイベント

アジアにおける先住民族の権利
先住民族神話を超えて

日時:2026年3月18日(水) 17:00-18:00
場所:ジュネーブ国連本部 Room XI
主催NGO:国連特別議資格NGO 新しい歴史教科書をつくる会
モデレーター: 仲村覚
発言者: 座波一、砂川竜一、橋口玲、山田泰、中原涼之介、林慶一郎

発言日本語訳 ***********************************************************

<Mr. Satoru Nakamura 仲村 覚>

皆様、Room XIへようこそ。モデレーターの仲村覚です。
沖縄は日本の南西端に位置し、台湾やフィリピンに隣接する西太平洋の「要石(Keystone)」です。

今、アジアの特定の国はこの重要な拠点を奪うために、国連の人権メカニズムを利用した巧妙な「国際法律戦」を仕掛けています 。

その国は2025年12月の国連総会決議80/106(あらゆる形態の植民地主義に反対する国際デー)を「武器」として活用しています。彼らは「定義の拡大」を悪用し、沖縄を「現代の植民地」として再定義しようとしています。

これは、WW2の後、沖縄の主権が日本に戻った「サンフランシスコ講和条約」や「沖縄返還協定」という国際的な合意を、国連の事務手続きによって無効化するための攻撃です。その国の狙いは明確です。沖縄を「植民地」として国際登録させることです。

そして、そこに駐留する日本の自衛隊や米軍を「先住民族を抑圧する不法な占領軍」と定義し直すことです 。

現在、ニューヨークのC−24(脱植民地化委員会)では、日本政府を排除し、活動家と直接交渉するルール変更まで強行されようとしています 。

これは、日本の防衛主権を奪い、沖縄をその国の支配下に置くための「法的包囲網」なのです。

この法律戦を阻止し、沖縄を守るため、我々は沖縄の真実を携えてきました。

元県議の座波一氏は「現場の民主主義」を、砂川牧師は「宗教界からの警告」を、琉球王家当主代理の橋口弁護士は「先住民族ラベルの拒絶」を証言します。そして東京大学の学生たちは、学術的視点からこの「植民地神話」を解体します。

彼らこそが、アジアの特定の国に利用されている0.1%の活動家ではない、沖縄の正当な代表です 。
国連のルールが悪用され、戦後の平和の礎である国際条約が一方的に書き換えられるのを許せば、世界中の主権国家が標的になります。

皆様、これから始まるスピーチを通じ、「主権奪取工作」の正体を見抜いてください。それでは、最初のスピーカー、座波一氏にマイクを渡します。

***********************************************************

<Mr. Hajime Zaha 座波 一>

皆様、こんにちは。私は日本の沖縄で20年以上、県議会議員を務めてまいりました座波一と申します。

私は先日、国連から沖縄に関して「先住民勧告」が6回も出されていると聞き、自分の耳を疑いました。

私も、そして沖縄県議会も、全く知らないところで、沖縄の人々が国連によって「先住民族」と決めつけられているのです。

さらに、沖縄が勝手に「脱植民地化リスト」に入れられようとしている事態に、非常に驚いています。

沖縄には在日米軍基地があり、政治の世界は「基地容認派」と「基地反対派」の二つに大きく分かれています。

米軍基地の存在は世論を二分しており、沖縄の政治における最大の争点となっています。
おそらく、基地反対派の政治家が、基地をなくすために「先住民族の自己決定権」というナラティブを利用しているのでしょう。

しかし、この問題を沖縄県民や日本政府が放置すれば、取り返しのつかない事になると私は危惧しています。

今、6月の脱植民地化委員会(C-24)で沖縄を「世界で18番目の植民地」に指定する動きがあるという情報を得ています。

さらに9月の国連総会で、沖縄の「先住民族化」と「脱植民地化」が正式に認められようとしているとのことです。

なぜ沖縄県民が不在の国連の場で、我々が知らないうちにこのような認定が進められているのでしょうか?

私たち沖縄の人々に、自分たちが「先住民族」であるという意識はありません。
私たちは日本人です。99.9%の沖縄県民がそう確信しています。

この人権理事会において、誰がどのような目的で沖縄を「先住民族」に仕立て上げたのか、徹底的に調査してください。

必要であれば、米軍基地を撤退させようとする勢力に関する情報を、我々から提供する用意があります。沖縄の真実を守るため、皆様のご理解とご協力をお願いします。

ありがとうございました。

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<Mr. Ryuichi Sunagawa 砂川 竜一>

1.沖縄のキリスト教指導者として
皆様、こんにちは。沖縄県のつきしろキリスト教会牧師、砂川竜一です。
私は2020年から2022年まで沖縄県牧師会長を務めました。
本日は、沖縄を代表する宗教者の一人として、切実な真実をお伝えするために参りました。

2. 沖縄県民のアイデンティティと復帰の歴史
まず明確に申し上げます。私たち沖縄県民は日本人です。
1945年の敗戦後、沖縄は27年間にわたり米軍統治下に置かれました。
しかし1972年、私たちは自らの意思で祖国日本への復帰を果たしました。
これは自然に起きたことではありません。当時の沖縄県民が「私たちは日本人である、日本に帰らせてほしい」と一致団結して声を上げた結果なのです。

3. 「先住民族」という誤ったナラティブへの反論
現在、国連等において「沖縄の人々は先住民族である」という主張がなされています。
しかし、これは沖縄県民の総意ではありません。
キリスト教徒、仏教徒、神道信者、そして先祖崇拝を重んじる人々……。
宗教の枠を超え、私たちの圧倒的多数は自分たちを日本人であると認識しています。
1972年の復帰時、独立を望む声は皆無に等しかったのが歴史的事実です。

4. 安全保障上の危惧と人権への脅威
もし国際社会が、沖縄を日本から切り離そうとするごく一部(0.01%以下)の声を「県民の総意」として受け入れるなら、それは悲劇を招きます。
沖縄が日本から切り離されれば、米軍や自衛隊の基地は撤退を余儀なくされるでしょう。
地政学的な「力の空白」が生じた場所に、どの勢力が入り込むかは明白です。
私たちは、現在ウイグルやチベットで起きているような人権弾圧やジェノサイドが、沖縄で繰り返されることを深く危惧しています。

5. 結び:国際社会への訴え
どうか、沖縄を「植民地支配下にある」とする偽りのナラティブに惑わされないでください。
私たちを愛する祖国日本から切り離さないでください。
沖縄を二度と悲劇の場所にしないために、真実の声に耳を傾けてくださるよう、心からお願い申し上げます。

ありがとうございました。

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<Mr. Rei Hashiguchi 橋口 玲>

私は日本の弁護士であり、琉球国王尚家第23代当主、尚衛(しょう まもる)氏の顧問弁護士として本日この場に立っております。

当主・尚衛氏は、国連が沖縄の人々を「先住民族」と認定するよう日本政府に促している現状に対し、「沖縄県民は日本人であり、先住民族ではない」との意志を明確に表明されています。

本日は、尚家自らが歩んだ歴史と、最新の科学が示す揺るぎない客観的事実を提示いたします。

【科学・文化】 第一に、科学と文化が私たちの同一性を証明しています。最新の全ゲノム解析により、沖縄の人々は日本列島の基層集団である「縄文人」の遺伝要素を色濃く保持していることが判明しました。
私たちは、日本文化の源流を純粋に受け継ぐ「日本列島集団」の欠くべからざる一員です。
また、言語学においても、琉球諸語と日本語は共通の祖先を持つ姉妹言語です。
特筆すべきは、日本の「平安時代の言葉」が琉球へ派生し、古語の美しい響きが今も大切に保存されている点です。私たちは生物学的にも文化的にも、断絶された異民族ではないのです。

【歴史的正当性】 第二に、沖縄が日本の一部となったプロセスには、確固たる歴史的正当性と平和的な合意がありました。
1879年の「琉球処分」は、決して外部からの不法な制圧や強制ではありませんでした。
私の依頼人の先祖である最後の国王・尚泰(しょう たい)は、激動の国際情勢の中で沖縄の民の未来を見据え、日本への帰属を選びました。
現当主・尚衛氏は、この決断を「王国の滅亡ではなく、日本という国家への統合を選択した歴史的決断である」と語っています。
戦後の講和条約前の信託統治反対運動で示された沖縄県民の22万筆の署名こそが、私たちが自らの意志で日本人であることを選び取った証拠です。

【結び】 「沖縄は一つ」です。最後に、当主・尚衛氏の言葉を引用し、私の発言を締めくくります。

『沖縄県民を先住民族と認定することは、事実と異なるばかりか、「沖縄はかつて中国の属国であり、中国のものだ」という不当な主張に利用されかねない危うさを持っています。私たちは先住民族ではなく、日本人なのです』

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<Mr. Tai Yamada 山田 泰>

私は日本出身の大学生で、山田泰と申します。「右合の衆」という東京大学の学生団体の設立者です。この団体では歴史、外交、安全保障をテーマに活動しています。

本日、私は政府の代表としてではなく、平和、真実、そして政治的工作のない国際秩序を求める一人の若者として発言いたします。

人権理事会は、本来、抑圧や迫害、戦争、そして人間の基本的尊厳を否定され苦しむ人たちを保護するために創設されました。それが本来の使命であり、責任です。国家間の分断を生み出すための政治的なナラティブ(narrative 物語)を推進するために創設されたのではありません。また、戦略的プロパガンダに道徳的正当性を付するために存在するのでもありません。

ところが、沖縄をめぐるナラティブは、人権という言葉がいかに歴史の歪曲と、国家主権を損なうために利用され得るかを表しています。

ここで明確にしたいことがあります。沖縄には独自の地域的伝統、歴史的経験、文化的表現があります。でも、それが沖縄が日本と違うということではありません。言語的には、琉球諸語は日本語と同じ日本語族に属しています。文化的・歴史的にも、沖縄は何世紀にもわたり日本との深い結びつきの中で発展してきました。遺伝的にも、沖縄の人々は本土との地域差はあるものの、日本列島全体の人口史の一部に属しています。近年の研究では、本土と琉球は無関係な民族ではなく、日本人の主要なサブグループとされています。

これらの言語的・文化的・遺伝的な現実に加え、決して消してはならない歴史的事実も存在します。

戦後の沖縄の歴史は、単なる日本からの分離の物語ではありません。それはまた、多くの沖縄の人々が日本への復帰を求めて粘り強く努力した歴史でもあります。アメリカの統治下において、沖縄の人々は組織し、訴え、復帰を求めて運動を展開しました。この歴史は重要です。戦後の沖縄の真実は、日本からの分離という捏造のナラティブではなく、自らの国への復帰を望んだ多くの沖縄の人々の現実の意思であったことを示しています。

それにもかかわらず、国際的な人権の場において、沖縄を分離主義的なナラティブに沿う形で位置づける言説があり続けてます。こういったことは現実の不正義への取組ではありません。存在しない問題を作り出し、分断を助長するために利用されているのです。日本は繰り返し否定しており、沖縄で生まれ、または暮らす人々は完全に平等な日本国民であり、法的立場として彼らを先住民族とは認めていないと明確に述べています。

ここで完全に明確します。

沖縄は誰かの「ナラティブ戦争」の道具ではありません。沖縄の人々は地政学的なチェス盤の駒ではありません。人権という言葉は、政治的分断を覆い隠すためのカモフラージュとして使われるべきではありません。

そのような政治的な誤用は、人権理事会そのものの権威を空洞化させ、結局は真に保護と救済を必要とする人々を見捨てることにつながります。

だからこそ、この問題は日本だけでなく、人権システム全体の信頼性に関わる重要な問題なのです。

私たちの世代は、人権が分断のための武器に変えられることを望んでいません。私たちが求めているのは真実です。平和です。主権の尊重です。そして私たちは、国際機関が真の人権侵害に対して真剣さ、誠実さ、そして高い倫理観をもって向き合うことを望んでいます。

人権理事会が信頼性を維持しようとするのであれば、本来の目的に立ち返らねばなりません。

人権は人間を護るために存在するのです。ナラティブ操作によって国家を分断するためのものではありません。

ありがとうございました。

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<Mr. Ryonosuke Nakahara 中原 涼之介>

こんばんは。私は中原涼之介と申します。私も大学生です。

明日の世界を形作るのは私たち自身だと信じています。学生である私たちには、自分たちが生きる未来について考える責任があります。

ここ最近、外部勢力のプロパガンダが、私たち全員が依って立つところの調和、信頼、安定を損なっているのを目にします。日本の未来が分離主義者の手に渡らないようにすることが私の責任です。

私の懸念は、とても単純な信念に基づいています。日本の未来は、外部から人々を分断しようとする勢力によって形作られるべきではない、ということです。

沖縄は日本の歴史において重要な役割を果たしてきました。そこには文化的記憶、伝統、痛み、そして誇りがあります。こうした視点を価値あるものとして認識することは重要です。
しかし、尊重することは、その存在を軽視することとは異なります。
尊重することは、他者の声を遮ることとは異なります。

アイデンティティは武器や道具ではありません。
他者の外交的目標のために振りかざす旗印でもありません。
何よりもまず、アイデンティティは人々自身に属するものであります。
外部のいかなる主体も、そのコミュニティが実際に何であるかを決める権利など持っていません。
人は単なる象徴以上の存在、単なる物語以上の存在です。そして、政治的議論の駒以上の存在です。

そこが、私の懸念の始まりなのです。
だからこそ、私は黙ってはいられません。
私にとって、これは抽象的な議論でも、単なる理論でもありません。
これは、日本社会の未来に関わる問題なのです。

言葉には結果が伴うと考えます。
繰り返される言葉は認識を形作ります。
認識は態度を形作ります。
態度が政治を形作ります。
そして政治は、結局のところ、人々が生きる未来を形作ります。

だからこそ、国やそこに住む人々を分断するような外部からの主張を耳にする時、私は単なる意見として受け止めることはできないのです。
そこには、不信感が生まれる危険性、物事を単純化しすぎる危険性があるように思われます。
そして、理解ではなく分断の上に築かれた未来、民主主義ではなく、力による支配の上に築かれる未来が訪れる危険性があるように思われます。

私は、日本がそうなってほしくはないです。外部から押し付けられたレッテルによって社会的信頼が損なわれた国を、我々の世代が引き継ぎたいとは思いません。

真の連帯は、耳を傾けることから始まります。
真の謙虚さは、自制心から始まります。
そして真の正義は、人々が自ら選んだわけではない大義の象徴として扱われる誘惑に抵抗するときに始まります。外部から人々を分断し、それを正義と呼ぶような物語は、決して受け入れることはできません。

ですから今晩、私は単純なことをお願いしたいと思います。

もし私たちが人間の尊厳を真に信じるのであれば、
プロパガンダにはもっと慎重になりましょう。
判断を下す際には、もっと謙虚になりましょう。
レッテルを貼る前に、耳を傾けましょう。
沖縄からの真の声を、聞いてください。

ありがとうございました。

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<Mr. Keiichiro Hayashi 林 慶一郎>

本日、私たちは国際連合に対し重大な警鐘を鳴らすためにここに来ました。虚偽のナラティブが、東アジアにおける軍事的不安定性を加速させているということです。私は、この場で広がっている重大な事実誤認――すなわち、沖縄の琉球の人々が独立を求める「先住民族」であるという完全な誤謬――を正すために発言いたします。

沖縄の人々は自らの歴史に大きな誇りを持っています。ところが、彼らが抑圧された先住民族であり、日本からの分離を求めているというナラティブは、作り上げられた虚構であり、住民にとっても全くの驚きでしかありません。国連の「先住民族の権利に関する宣言(UNDRIP)」は、「自己認識(self-identification)」を基本原則として定めています。沖縄の人々自身が先住民族と認識していないにもかかわらず、国連が一方的に彼らを先住民族と規定することは、全くおかしなことです。さらに、日本政府はアイヌ民族を日本で唯一の先住民族とする立場を堅持しており、こういった根拠のない(沖縄を先住民族とする)勧告の撤回を繰り返し求めているのです。

それにもかかわらず、2008年以降、国連の各条約体委員会はこのレッテルを押し付ける勧告を7回も出しています。なぜでしょうか。それは国連のシステムが致命的な構造的弱点を抱えているからです。すなわち、ほんの一部の団体からの報告が検証もされず、そのまま「事実」として盲目的に採用されてしまうという点です。この欠陥は、外国による認知戦のために悪用されています。国連は特定の国々によってあまりにも容易に操作されており、もはや「第二次世界大戦の連合国」と改名した方がよいのではないかと思えるほどです。

国際社会は、地政学的現実を危険なまでに認識していません。ある国は台湾との統一の意思を宣言しています。そして、その武力統一における最大の障害は、隣接する沖縄に駐留する日本およびアメリカの軍です。そのため、その国は沖縄の人々を「先住民族」と位置づける作戦を開始しました。なぜなら、UNDRIP第30条は先住民族の土地における軍事活動を厳しく制限しているからです。

この一連の動きは、人権を装った政治的作戦であり、特定の国の支援のもとに、軍事基地の撤退を強制することを目的としています。残念なことに、これらの国連勧告は結果的にある国の軍事的拡張を後押ししているのです。これを受けて、2025年10月の国連第3委員会において、ある国の代表は沖縄の人々を明確に「先住民族」と言及しました。現在、NGOは非軍事化を煽るための道具として利用され、地域の不安定化を意図的に引き起こしています。

私たちは、沖縄が国際的なチェス盤の駒として利用され続けるのを、もはや見過ごすことはできません。本日、私たちのチームは具体的な対抗策を発表します。実は私はAIエンジニアです。私たちは、ソーシャルメディア上の不自然な情報の流れを検出し、意図的な認知戦を暴く「ナラティブ検出AI」を開発しています。これを世界と共有することで、誰もが事実を検証し、悪意あるプロパガンダを拒否できる強力な「盾」を提供します。

これは単なる技術発表ではありません。民主主義を内側から解体しようとする認知戦に対し、市民社会が立ち上がるという断固たる意思表明です。これは非軍事的な侵略に対する「宣戦布告」です。技術と真実を武器に、国連は作られた幻想に耳を傾けるのをやめ、沖縄と共に情報戦に立ち向かうことを強く求めます。

ありがとうございました。

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派遣団メンバー

英語版:https://en.i-rich.org/archives/525

2024年11月18日

女子差別撤廃委員会Ms. Ana Peláez Narváez議長
委員の皆様

日本の皇室典範関する勧告に反対し、削除を求める声明

国際歴史論戦研究所は、人権の歴史を研究し相互理解と協調を促進するために活動している日本のNGOです。当研究所の代表はジュネーブで開催された女子差別撤廃委員会89セッションに参加しました。女子差別撤廃委員会の委員の皆様の女性の人権向上にむけての多大な努力と貢献を深く尊敬申し上げております。

 しかしながら、日本に対する総括所見(CEDAW/C/JPN/CO/9)のパラグラフ11と12の皇室典範に関する勧告については、我々は次の理由で強く反対し、早急に削除を求めます。

第九回日本政府報告書に対する総括所見 (CEDAW/C/JPN/CO/9) パラグラフ 11. 日本の皇室典範の規定は委員会の権限の範囲外であるという締約国の立場に留意する。しかしながら、委員会は、皇統に属する男系の男子のみが皇位を継承することを認めることは、条約第1条および第2条と両立せず、条約の目的および趣旨に反すると考える。 パラグラフ12. 委員会は締約国に、皇位継承法を男女平等を確保するように改正した他締約国の良い取組に注目し、皇位継承に男女平等を保障するよう皇室典範の改正することを締約国に勧告する。

1.委員会が総括所見を発表する前に、日本のNGOは皇室典範について次の事実を含む様々な情報を委員会にお伝えしました。

  • 日本における「皇位の継承」は、わが国固有の国内問題であり、女性差別撤廃条約の管轄外の問題である。
  • 「国連憲章」第2条7項は「この憲章のいかなる規定も、本質上いずれかの国の国内管轄権内にある事項に干渉する権限を国際連合に与えるものではない」としている。
  • 「男系男子」による「皇位の継承」は、建国以来、2千年近くにわたって伝えられてきた我が国の、かけがえのない「皇室の伝統」で、「女性の差別」とは無関係である。
  • ローマ法王もイスラム聖職者もチベットのダライラマも男性である。CEDAWはこれらにも「女性差別の撤廃」を要求するだろうか。
  • 皇室典範は、民間人の「女性」が男性皇族との婚姻によって「皇族」となることを認めながら、民間人の「男性」が「皇族」となることは認めていない。これは、男性に対する逆の差別と言える。

 委員の皆様はこれらの事実を知った上でもなお、皇室典範が条約第1条および第2条と両立しないとして男女平等を保証するためとして法の改正を勧告しました。これは、委員会が日本の歴史、伝統、文化に対する無理解であることを明らかにするもので、日本の皇室に対して礼を欠くものです。日本人の殆どはこの勧告に対して非常に不愉快に思い、怒りを感じています。

2.第九回日本政府報告書(CEDAW/C/JPN/9)パラグラフ12 と、2024年10月17日の2105th Meetingにおける日本政府の回答は、我々日本人の皇室に対する共通の理解と全く変わらないものです。

「我が国の皇室制度も諸外国の王室制度も、それぞれの国の歴史や伝統を背景に、国民の支持を得て今日に至っているものであり、皇室典範に定める我が国の皇位継承の在り方は、国家の基本に関わる事項である。」

CEDAWが締約国に歴史と伝統を変えるように勧告することは、国連の全ての条約体委員会の信用と信頼を大きく損なうことになります。

3.2024年10月17日の2105th Meetingの議事録(CEDAW/C/SR.2105)において、議長Ms. Ana Peláez Narváezは次のように発言しています。

「パラグラフ69

委員会の任務は男女平等と全ての女子差別を撤廃することにあり、差別的な皇位継承法も含まれます。他の締約国についても同様の問題を提起しております。条約のもと、全ての性差別的な法は本委員会と直接関係があるものです。」

CEDAW89セッションにおいては、サウジアラビアも審査対象国でした。同国は1992年に統治基本法(Basic Law of Governance)を制定し、その第五条で「王国の統治は、建国の父アブドルアジーズ・ビン・アブドッラハマーン・アルファイサイル・アールサウードの息子およびその孫に委ねられるものとする。」と定めています。日本とサウジ両国の法で男性の継承を定めていますが、委員会はサウジアラビアへの総括所見(CEDAW/C/SAU/CO/5)の中で、この第5条については触れず、改正を勧告していません。委員会のこの見解はダブルスタンダードではないでしょうか。

我々は、CEDAWの「あらゆる形態の女性差別を撤廃するための必要な措置をとる決意」に賛同し、女性の人権が苦みと差別から護られることを願っています。一方で、国の長い伝統と歴史によって継承、形成された王室や皇室は「性差別」とは全く関係ないものです。国連の条約体委員会が干渉すべき問題ではないことを、大多数の日本人を代弁して我々はここに明確にお伝えします。

従って、我々はCEDAWが日本の皇室典範に関係する勧告を総括所見から削除することを強く要請いたします。

2024年10月17日、ジュネーブ国連欧州本部にて女子差別撤廃委員会(以下、委員会)の対日本審査会が行われた。会期後に委員会が発表した総括所見では、皇室典範で定める皇位継承の男系男子は女子差別撤廃条約に反するとして「男女平等を保障するために皇室典範を改正するよう」勧告した。

日本の伝統文化と国柄を無視した信じがたい傲慢で侮辱的な勧告であることは言うまでもない。日本政府は抗議しているが、委員会がこの勧告を削除しない場合は、国連分担金の支払いを停止し、条約を廃棄すべきだと当研究所は考える。国連の勧告に従わないのは「世界の流れに逆行してる」、「国際社会に後れをとる」という声があるが、審査プロセスの実態を知らない浅はかな意見である。

まずは、委員会において皇室典範問題がどのように扱われてきたか、審査の過程、問題点を述べる。

条約締結前 に予想されていた懸念

1985(昭和60)年、日本政府が女子差別撤廃条約を締結する直前の5月29日第102回衆議院外務委員会で、当時の安倍晋太郎外相は条約と皇室典範との関係について次のように述べた。

「皇位継承資格が男系の男子の皇族に限られていることは、本条約第一条に定義されているところの女子に対する差別には該当しない。」

日本政府は条約締結前から、皇室典範との関係について疑問の出る可能性があることを認識していたのだ。

対日審査会における皇室典範問題

 2001年に愛子内親王が誕生された2年後の2003年、対日審査会でフィリピンのマナロ委員から初めて皇室についての質問があった。

「皇室と日本政府は、プリンセス愛子が女性天皇になるように法を改正することを検討したことがありますか?」

日本政府はこう答えている。

「皇室典範では皇位継承は男子のみです。一方、天照大御神は皇室の祖先であり、日本の歴史には7人の女系天皇がいました。しかしながら、プリンセス愛子が女性天皇になる可能性はありません。」

この時の総括所見で、皇室典範は取り上げられなかった。

2016年の女子差別撤廃員会の対日審査会では、皇室典範の話は一切出なかった。にもかかわらず、会期後に発表されようとした総括所見に「皇室典範の男系男子は女性差別」という勧告が盛り込まれそうになった。議論されなかった問題を総括所見で扱うのは手続き上の問題がある。日本政府からの抗議もあり、公開前に削除された。

次に不意打ちが起こった。2020年3月9日付で委員会が発表した「日本政府への事前質問リスト(CEDAW/C/JPN/QPR/9)」に突然、皇室典範問題に関する質問事項が記された。

「女性の皇位継承が可能になることを想定した措置についての詳細を説明せよ。」

なぜこの質問が出たのか。委員会は事前質問リストを作成する前にNGOからの意見や情報を受け付ける。その中に日本のNGO「公益社団法人 自由人権協会 」が提出した意見書があった。「皇室典範が天皇となりうる者を男系男子にしか認めないのは、女子差別撤廃条約の差別の定義に該当する」というものだった。

この意見書は受付締切後に提出されたもので、通常であれば委員に無視されるべきものである。ところが、皇室典範問題を扱いたかった委員にとっては好都合の内容だったため取り上げたのだ。

事前質問リストに対して、日本政府は報告書で回答せねばならない。2021年9月、第9回政府報告書(CEDAW/C/JPN/9)で次のように回答した。

「我が国の皇室制度も諸外国の王室制度も、それぞれの国の歴史や伝統を背景に、国民の支持を得て今日に至っているものであり、皇室典範に定める我が国の皇位継承の在り方は、国家の基本に関わる事項である。女性に対する差別の撤廃を目的とする本条約の趣旨に照らし、委員会が我が国の皇室典範について取り上げることは適当ではない。」

女子差別撤廃委員会89セッション 対日審査会にて

この流れで、2024年10月にジュネーブで行われる対日審査会においても皇室典範が扱われることは事前に分かっていた。頼もしいことに「皇統(男系男子)を守る国民連合の会」(葛城奈海会長)が対委員会活動に取り組むこととなった。事前意見書提出、現地での会合に参加し、公開会合でのNGO発言、追加意見書提出、パンフレットを委員たちに直接手渡して説明もした。皇室典範が女性差別とは全く関係ないという様々な資料や情報は委員に伝わっていたはずだ。

10月17日に対日審査会が行われた。委員と日本政府代表団が参加し、政府報告書について委員から質問、政府代表団から回答、委員から追加質問の形で進行される。

皇室典範については、キューバのMs. Yamila González Ferrer委員が質問した。

「男女の平等を確保するための皇室典範の改正などについて検討されることをお願いいたします。」

日本政府代表団からは内閣官房が回答した。

「皇室典範に定める我が国の皇位継承のあり方は国家の基本に関わる事項でございます。女性に対する差別の撤廃を目的とする本条約の趣旨に照らし、委員会が我が国の皇室典範について取り上げることは適当ではない、ということを申し上げて答えといたします。」

常に弱腰の日本政府にしては、毅然とした立派な回答であった。我々は思わず支持を表明する拍手をした。

ところがその直後、本来なら意見を言う立場にない議長でスペインのMs. Ana Peláez Narváez が反論するかのように発言した。

「日本だけでなくすべてのそのような差別的な法律がある国に対しては同様の質問をしております。私自身の国、スペインもそのうちの一つです。従ってこのトピックは女子差別撤廃条約に関係のあるものとだと申し上げたいと思います。委員会として適切な質問だというふうに思っております。」

会場で大きな拍手が起こった。我々以外の日本人NGOは、男系男子に反対し皇室典範改正に賛同する日本人だったのだ。委員会はスペインも諸外国の王室も日本の皇室も混ぜ合わせて、委員会の使命であるかのように男女同じを押し付けた。国の伝統文化を考慮せず、皇室への尊敬の念もないことが明白となった。

委員会は、会期後に発表した総括所見(CEDAW/C/JPN/CO/9)で、皇室典範について日本政府に対し次のように勧告した。

「委員会は締約国に、皇位継承法を男女平等を確保するように改正した他締約国の良い取組に注目し、皇位継承に男女平等を保障するよう皇室典範の改正することを勧告する。」

女子差別撤廃委員会 審査の実態

諸国の一般の人は、国連の勧告というのは、立派な専門家や研究者が慎重に綿密に調べ上げて結論を出すのだろうと想像するかもしれないが、実態はまったく違っている。

エキスパートと称される23名の委員は、世界各国から選出された有識者だが、自国に明白なる人権問題を多く抱えている国の出身者も多い。会期中はかなりの過密スケジュールで、一つの問題について丁寧に調べることは不可能だ。勧告というのは短期間で数名の委員が作文するのが常態である。対国連活動に熱心な日本のNGOはいわゆる左派系団体だ。彼らは決して日本の世論を代表している論者ではないが、リベラル、フェミニスト思想の委員とは多くの問題について方向性が一致する。

 実は今回の委員会ではサウジアラビアも審査対象国であった。同国は1992年に制定した統治基本法の第五条で、王国の統治は「息子およびその子孫」が継承すると定めている。ところが、委員会はサウジアラビアに対してはこの第五条の改正を勧告していない。日本の皇室典範だけが女性差別だというのか。ダブルスタンダードの審査である。

日本に女子差別撤廃条約は不要

勧告に法的拘束力は無いとはいえ、日本国憲法では条約を誠実に遵守することが規定されている。1985年に日本が女子差別撤廃条約を締結してから40年が経とうとしているが、この間の委員会からの勧告で社会が良くなったのだろうか。当研究所は、今後全ての勧告を受け入れて履行したら、次世代に繋げるべき日本の姿はなくなると考える。

国連分担金を出して国を壊されるようなことをこれ以上続ける必要はない。日本のことは、日本人で決めれば良い。ローマ法王の例を見ても分かるとおり、それぞれの国には歴史と文化に基づく伝統がある。建国以来、男系を守ってきた皇統を考慮しないとは、それ自体、日本を軽視した振る舞いである。今回の皇室典範に関する非常識な勧告だけを取り上げても、この条約を廃棄する充分な理由である。

日本の皇室典範に関する委員会勧告に反対し削除を求める

 以上の主張の下に、当研究所は委員会による日本の皇室典範に関する勧告に反対し削除を求める。2024年11月18日、当研究所は委員会に宛て、直ちに勧告の削除を求める意見を送ったことを報告する。

2024年10月7日~25日、ジュネーブ国連にて女子差別撤廃委員会89セッションが行われ、8年ぶりに対日本審査会も行われました。国際歴史論戦研究所所長の山本優美子と上席研究員の藤木俊一もNGOとして参加し、協力関係にあるいくつかの団体と共に現地で活動してまいりました。その活動記録と関連資料を以下に纏めます。

2024年10月14日(月)13:00~15:00
“Informal public meeting with NGOs” (ROOM XXIII)

女子差別撤廃委員会の委員とNGOの会合。翌日からの審査対象国となるChile, Canada, Japan, Cuba, BeninについてNGOに発言時間が与えられた。1か国について10分間で、多くのNGOが発言するため一団体(NGO)の時間は限られ、厳密に決められた。日本の場合は、ごく一部のNGOが数分を確保し、他が数十秒という不均衡な振り分けとなった。

UN WEB TV より 日本についてのNGO発言

日本に関するNGO発言をした12団体のうち、協力関係にあった四団体のNGO発言は以下のとおり

1. 特定失踪者家族会 「北朝鮮拉致問題」
【発言(ビデオ)】My younger sister disappeared suddenly when she was 18. Then, more than 20 years later, I found out North Korea had abducted her. My sister is now 69, I would like to see her while we are alive. The Japanese government must rescue all abductees immediately.
Thank you.

2. Association to Preserve the Family Bond 「夫婦別姓反対」
【発言】We strongly object to separate surnames after marriages. Under such a system, family unity and bonds can be easily destroyed, and negative impact on children can be monumental. A survey conducted by Japanese government shows almost 70% of all respondents want it to remain l as it is.
Further, since the Japanese family registration system is based on family names and provides quite a few functions, the use of dual surnames can lead the nation to chaos.

3. 皇統を守る国民連合会 「皇室典範問題」
【発言】The Tenno of Japan is a ritual master. The Catholic Church’s Pope, the Islamic clergy, and the Dalai Lama of Tibetan Buddhism are all exclusively male, yet the United Nations does not call this gender discrimination. Why only about Japan? There are various ethnic groups and beliefs in the world, and they should all be respected. Interfering in the internal affairs should not be allowed.

4. Global Alliance for Anti-Discrimination (GAAD)「子ども家庭問題」
【発言】In Japan, more than half of children lose one parent when their biological parents divorce in reality. Article5(b) [~common responsibility of men and women in the upbringing and development of their children~] is violated. Fake abuse and DV is rampant for child support disputes. The key is transparency of courts and police.
Thank you.

他のNGOから「慰安婦は性奴隷制である」という発言があったため、翌日15日に書面にて反論を、また「夫婦別姓反対」、「北朝鮮による拉致」、「女性政治参画」、「婚外子」、「沖縄基地」、「ALPS処理水」の問題についても追加意見書を委員会に提出した。

10月16日(水)13:45~14:45
”JAPAN Private lunch briefing” (ROOM XXIII)

14日会合のNGO発言を受けて、委員がNGOに質問する非公開会合。この日は日本の審査に関するNGOが対象。14日に発言出来なかった15団体に対し、特別に各1分の発言時間が与えられた。そのうち協力関係にある「国際キャリア支援協会」と「新たしい歴史教科書をつくる会」の発言は以下の通り。

国際キャリア支援協会 「NGOの問題について」 発言:藤木俊一
【発言】We appreciate committee members, taking your precious time to engage with us during such a busy period.
This is Shunichi FUJIKI of International Career Support Association.
I regret that some NGOs attempt to politically exploit this committee or provide false information to the committee under the influence of foreign governments and entities.
Some of these groups disguise themselves as NGOs, foreign entities masquerade under the committee’s name, and others falsely claim to represent the consensus of all Japanese lawyers.
In fact, it was very groups that invited special rapporteur Ms. Bukkio to Japan outside her mandate, gave her false information, and even arranged press conference. This eventually led her to retract her statements and the UN had to apologize to the Japanese government.
Yet, the very same NGOs involved in this manipulation are presented here today.
To the honorable committee members, I would like to remind you that every coin has two sides. I ask that you carefully consider both perspectives when making your decisions.
Thank you for your attention.

新しい歴史教科書をつくる会 「慰安婦問題」 発言:山本優美子
【発言】What are the “comfort women”? We’ve held “the International Symposiums” in Japan and ROK. The professors from Harvard, Seoul and Tokyo University denied that the “comfort women are sex slaves”.
The facts they indicated are as follows;
“Comfort women system was licensed prostitution under indentured contracts agreed by their parents. They worked at private brothels. (They were) well-paid, quit before the terms and went back home.”
Yes, it was very unfortunate that these ladies had to engage in such an occupation because of poverty. But please do not be influenced by an unsubstantiated view and keep criticizing my country. We request CEDAW to consider the historical facts, and not to include this issue in concluding observations.
Thank you.

発言後、委員から慰安婦問題に関して「教育・教科書、他条約体委員会での扱い、各国の慰安婦」についてがあったので、同日中に書面にて回答。また、「中絶問題」、「福島原発甲状腺がん」についても同日中に追加情報を送った。

10月17日(木)
10:00 -13:00 /15:00-17:00 (Room Tempus)対日本審査会

女子差別撤廃条約を締結した国は定期的に履行状況を審査される。本会議では日本政府第9回報告書(CEDAW/C/JPN/9)の内容について審査された。会議は、委員から質問~日本政府代表団が回答~委員会から追加質問という形で進行する。NGOは傍聴参加。

委員はNGOから事前に提出された意見書、14日・16日会合でのNGOの意見を参考にする。

会期後に日本政府に対する総括所見(concluding observations)を発表し、その中で委員会から勧告が述べられる。

以下、当日の答弁から「慰安婦問題」、「夫婦別姓問題」、「皇室典範問題」を抜粋して記す。委員の日本語訳は通訳からの文字起こし。

CEDAW 2104th Meeting(10-13時)

「慰安婦問題」
1時間11分
【質問】Ms. Nahla Haidar (Lebanon)
慰安婦問題について質問します。

1時間20分
【回答】 外務省
女子差別撤廃条約は我が国がこの条約を締結する以前に生じた問題に対して遡って適応されない為、慰安婦問題を本条約の実施状況の報告において取り上げることは適切でない、というのが我が国の基本的な考えでございます。その上であえて貴委員会の参考として我が国の取り組みについて述べることといたします。
先の大戦に関わる賠償並びに財産及び請求権の問題について、日本政府はサンフランシスコ平和条約及びその他二国間条約などに従って、誠実に対応してきており、これらの条約などの当事国の間では個人の請求権の問題を含めて法的に解決している。
その上で日本政府は元慰安婦の方々の名誉回復と救済措置を積極的に履行しており、日本国民と日本政府の協力のもと、元慰安婦の方々に対する償いや救済事業などを行うことを目的として設立されたアジア女性基金を通じて償い金及び医療福祉支援事業を実施し、当時の内閣総理大臣もお詫びと反省を表明した手紙を元慰安婦の方がたに直接お渡しするなど、慰安婦問題に誠実に対応してまいりました。
アジア女性基金が2007年3月に解散した後は、同基金の行ってきた事業を適切にフォローアップすることを目的として2008年度から韓国、台湾、フィリピン、Indonesiaにおいてアジア女性基金フォローアップ事業を実施いたしました。具体的には、たとえば韓国、台湾、フィリピンにおいては、各国地域に在留する元慰安婦の方々と面会し、生活および福祉の面で直接的な支援としてたとえば日用品などを渡すとともに元慰安婦の方々に寄り添って聞くなどカウンセリングを行ってまいりました。
そして2015年12月の日韓外相会談における合意に基づき、2016年8月日本政府は韓国政府が設立した若い癒し財団に対し10億円の支出を行いました。和解癒し財団はこれまで合意の時点でご存命だった47人の方々のうち35人に対し、またお亡くなりになっていた方々199人のうち65人のご遺族に対し資金を供給しており、多くの元慰安婦の方々から評価を得ております。
我が国は2015年12月の日韓外相会談で確認された慰安婦問題に関する合意のもとで約束したことを全て実施しており、引き続き韓国側に求めていく考えでございます。

1時間38分26秒
【質問】Ms. Bandana Rana (Nepal)
慰安婦の問題に立ち返りますけれども、先ほどの回答におきまして、代表団の皆様はこれはCEDAWとは関係はないとおっしゃいました。というのも遡及的に適応することは出来ないからというようなご説明をいただきました。しかしながら女性に対するインパクト、サバイバーに対するインパクトというのは引き続きあります。そういった文脈の元、委員会は懸念を覚えております。私といたしましては、日本がもちろん努力をしてこれられているとことは理解しています。たとえば補償をしているであるとか、財産上の対応をしておられるとか、素晴らしいステップを踏んでおられます。しかしながらこういったステップについて更に活性化していく必要があると考えております。つまりこういった措置、対策がどのように持続可能になっていて強化することができるのか、しっかりと権利を行使することが犠牲者は出来るのかという点についてはいかがでしょうか。

2時間1分
【回答】 外務省
先ほどもご説明申し上げた通り、日本政府は元慰安婦の方々の名誉回復と救済措置を積極的に講じており、アジア女性基金のフォローアップ事業、韓国が設立した和解癒し財団への支出を通じて誠実に対応してきております。
更に日本政府としては、慰安婦問題が多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題であると認識しております。
2015年8月14日の内閣総理大臣談話に述べられている通り、21世紀こそ女性の人権が傷つけられることのない世紀とするため、世界をリードしていくとの決意があり、国連女性機関、紛争下の性的暴力担当国際連合事務総長特別代表事務所 紛争関連の性的紛争生存者のためのグローバル基金が実施する各事業基金に支援するとともに諸外国政策の柱の一つとして女性平和安全保障WPSに取り組むなど、傷ついている紛争間性的暴力被害者の救済やそのような暴力の防止のための啓発活動を積極的に行っているところでございます。

CEDAW 2105th Meeting (13-17時)

「夫婦別姓問題」
1時間33分
【質問】Ms. Yamila González Ferrer(Cuba)
まず家族関係についてです。結婚における平等についてです。以前、委員会が締約国に対してなした勧告に関連して質問させていただきます。まず民法第750条におきましては結婚に際し夫婦同姓でなければならないという規定がございます。その文言自体は性別に中立的なんですが、女性の94.7%が夫の姓へと変更します。これは社会的な圧力によるものだと思いますが、これによって女性のアイデンティティ、プロフェッショナル・ライフ、雇用に負の影響が出ています。こういった、この第五次男女共同基本計画の中で、その調査がされたということですが、それにはジェンダー視点が含まれていたんでしょうか。また、今後、日本の家族法を改定し、そしてこの結婚の際に姓を選ばなければいけないということではなく、そこに自由を与えるというようなことは考えていないのでしょうか。つまり夫婦別姓制度ということは検討されていないのでしょうか。

1時間43分
【回答】法務省
夫婦の氏につきまして、夫婦同姓氏の関係の規定につきましての問いがありましたのでお答えいたします。選択的夫婦別氏制度の導入については、直近の2021年の世論調査の結果をみても国民の意見が分かれているところであります。選択的夫婦別氏制度を導入するかどうかについては、社会全体における家族のあり方にも関わる問題であることから、より幅広い国民の理解を得る必要があると考えております。そのため政府としては、ホームページなどで情報提供を通じて国民や国会での議論が深まるように取り組んでおります。

「皇室典範問題」
1時間36分50秒
【質問】Ms. Yamila González Ferrer(Cuba)
憲法第一条において天皇というのが日本の象徴であり、日本国民をユナイトするものであると記載があります。
こちらの法律の宗教面また文化的文脈については既に締約国から報告がありますが、この女性差別撤廃条約で保障されている平等の原則に基づき、憲法そして並びに条約で求められる男女の平等を是非確保するための法改正などについて検討されることをお願いいたします。

1時間46分10秒
【回答】内閣官房
我が国の皇室制度も諸外国の王室制度もそれぞれの国の歴史と伝統を背景に国民の支持を得て今日にいたっているものでございます。皇室典範に定める我が国の皇位継承のあり方は国家の基本に関わる事項でございます。
女性に対する差別の撤廃を目的とする本条約の趣旨に照らし、委員会が我が国の皇室典範について取り上げることは適当ではない、ということを申し上げて答えといたします。

1時間47分57秒
【意見】Ms. Ana Peláez Narváez (Chair委員長兼議長)
委員会としましては、キャパシティーまたはその欠如についてのコメント、つまり委員会が関連した質問をするのは適当でないと男女の平等について特に関連した場合に、皇位継承に関してのその男女平等というところで委員会として質問をしております。これは日本だけでなくすべてのそのような差別的な法律がある国に対しては同様の質問をしております。私自身の国、スペインもそのうちの一つです。従ってこのトピックは直接的に関係のあるものCEDAWに関係のあるものとだと申し上げたいと思います。従ってこの文脈の中での質問ですし、委員会として適切な質問だというふうに思っております。

【 委員に配布したチラシ 】

「北朝鮮による拉致問題」
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/cedaw89-family-association.pdf

「夫婦別姓反対」
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/cedaw89-surname.pdf

「慰安婦問題」
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/cedaw89-comfort-women.pdf

【 事前に女子差別撤廃委員会89セッションに向けて提出したNGO意見書 】
全部で44の意見書が提出されたが、なでしこアクションの関係団体、協力団体が提出したものが以下。カッコ内は意見書の趣旨。

特定失踪者家族会 (北朝鮮による拉致問題 特に若い女性の拉致被害者について)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/Family-Association-of-the-Missing-Persons-Probably-Related-to-the-DPRK.pdf

Association to Preserve the Family Bond(夫婦別姓反対)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/Association-to-Preserve-the-Family-Bond.pdf

Family Values Society (夫婦別姓反対)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/Family-Values-Society.pdf

韓国国史教科書研究所 (正義連の意見書に反論し、慰安婦は性奴隷ではない)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/Korean-History-Textbook-Research-Institute.pdf

新しい歴史教科書をつくる会 (慰安婦問題)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/Japan-Society-for-History-Textbook.pdf

国際歴史論戦研究所 (皇室典範 男系男子の正当性)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/International-Research-Institute-of-Controversial-Histories-iRICH.pdf

皇統を守る国民連合の会 (皇室典範 男系男子の正当性)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/PAPIL.pdf

国際キャリア支援協会 (性同一性障害トイレ使用についての最高裁判決)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/International-Career-Support-Association.pdf

Citizens’ Group for Deliberation of the Japanese Constitutional Issues (選択議定書は日本には不要)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/Citizens-Group-for-Deliberation-of-the-Japanese-Constitutional-Issues-CGDJCI.pdf

Global Alliance for Anti-Discrimination (GAAD) (子どもと家庭問題)
https://i-rich.org/wp-content/uploads/2024/10/Global-Alliance-for-Anti-Discrimination-GAAD.pdf

【 資料 参考サイト 】

UN Treaty Bodies Committee on the Elimination of Discrimination against Women
https://www.ohchr.org/en/treaty-bodies/cedaw

女子差別撤廃委員会 委員
https://www.ohchr.org/en/treaty-bodies/cedaw/membership

CEDAW – Convention on the Elimination of All Forms of Discrimination against Women 89 Session (07 Oct 2024 – 25 Oct 2024)
General Documentation
https://tbinternet.ohchr.org/_layouts/15/treatybodyexternal/SessionDetails1.aspx?SessionID=2715

外務省 女子差別撤廃条約
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/index.html

英語版:https://en.i-rich.org/archives/441

藤木俊一上席研究員は、第55回国連人権理事会にて「中国の報道の自由問題」についてNGOスピーチを行いました。スピーチの内容は動画をご覧ください。

スピーチ内容(英語)

Thank you, Chairperson,

The COVID-19 outbreak in Wuhan revealed the bravery of individuals whose commitment to truth and human rights resulted in persecution by the Chinese government. Their reporting highlighted the severity of the situation in Wuhan, yet they faced unjust imprisonment and espionage charges for advocating for freedom of speech.

These cases illuminate the broader issue of press freedom in China.

The government's crackdown on independent journalism not only violates human rights but also obstructs the free flow of information and stifles public discourse.

Anti-Spy Law is used to target journalists and businessmen, damaging international trust and cooperation.

These human rights violations by the China contradict the principles of the Vienna Declaration and Programme of Action. It is vital for the international community to raise awareness of these abuses and hold the China accountable.

As the PRC serves on the United Nations Human Rights Council member from 2024 to 2027, there is an opportunity for change and accountability. We urge the PRC to fulfill its responsibilities and demonstrate a genuine commitment to respecting human rights.

We hope that this Council will recommend China to protect their own people's human rights as a member of this Council, before making any comments on the human rights of other countries.

Thank you very much, Chairperson.

スピーチ内容(日本語)

武漢で発生したCOVID-19は、真実と人権への取り組みが中国政府による迫害という結果を招いた個人の勇敢さを明らかにしました。彼らの報道は武漢の状況の深刻さを浮き彫りにしましたが、彼らは言論の自由を主張したために不当な投獄やスパイ容疑に直面しました。

これらのケースは、中国における報道の自由という幅広い問題を照らし出しています。

独立したジャーナリズムに対する政府の弾圧は、人権を侵害するだけでなく、情報の自由な流れを妨害し、公共の言論を抑圧することにつながっています。

スパイ防止法はジャーナリストやビジネスマンを標的にするために使われ、国際的な信頼と協力を損なっています。

中国によるこうした人権侵害は、ウィーン宣言と行動計画の原則に反しています。国際社会がこうした侵害に対する認識を高め、中国の責任を追及することは極めて重要であると言えます。

中国が2024年から2027年まで国連人権理事会の理事国を務めるにあたり、変化と責任を果たす機会があります。私たちは、中国がその責任を果たし、人権尊重への真の取り組みを示すよう強く求めます。

我々は、この理事会が中国に対し、他国の人権についてコメントする前に、この理事会のメンバーとして自国民の人権を守るよう勧告することを希望します。

英語版:https://en.i-rich.org/archives/446

仲村覚国際歴史論戦研究所上席研究員は、第55回国連人権理事会で、沖縄県に対してこれまで6度も出されている先住民族勧告の撤廃を訴えるスピーチをしました。

<仲村氏のスピーチ全文(英語の原文)>

Thank you. Mr. Vice-President. This Council and the Committee on the Elimination of Racial Discrimination have recommended six times that the Japanese government must recognize the Okinawans as indigenous people and protect their rights. However, most Okinawans are unaware that they are considered indigenous by the UN and have been repeatedly recommended to do so. Even Okinawa Governor Denny Tamaki, who addressed at the last Council meeting, has repeatedly stated that they have never been declared indigenous or even discussed by the Okinawa Prefectural Assembly or Okinawan society. The fact that such recommendations are being issued when the Okinawans have neither discussed nor demanded them is clearly an effort by a specific government to divide the Japanese people and weaken them by making them fight each other. The UN should not issue recommendations based on a purposely manipulated and separatist report by those specific groups. We call on this Council to dispatch the Special Rapporteur to Okinawa to meet with Okinawans to learn about the real situation in Okinawa without prejudice. We then ask the Council to revisit these recommendations. Thank you very much.

<仲村氏のスピーチ全文(日本語訳)>

ありがとうございます。副議長。この評議会と人種差別撤廃委員会は、日本政府が沖縄県民を先住民族として認め、その権利を守らなければならないと6回にわたって勧告してきました。しかし、ほとんどの沖縄県民は、自分たちが国連によって先住民族と見なされていることに気づいておらず、繰り返しそうするように勧められてきました。前回の人権理事会で演説した玉城デニー沖縄県知事でさえ、沖縄県議会や沖縄社会で先住民族と宣言されたことは一度もないし、議論されたこともないと繰り返し述べています。沖縄の人々が議論も要求もしていないのに、このような勧告が発せられているという事実は、明らかに、特定の政府が日本国民を分断し、互いに戦わせることで弱体化させようとしています。国連は、これらの特定のグループによって意図的に操作された分離主義的な報告に基づいて勧告を出すべきではありません。私たちは、この理事会に対し、特別報告者を沖縄に派遣し、沖縄の人々と会い、沖縄の実情を偏見なく学ぶことを求めます。そして、理事会に対し、これらの勧告を再検討するよう要請します。

藤木俊一上席研究員は、第55回国連人権理事会にて「ウイグル問題」についてNGOスピーチを行いました。スピーチの内容は動画をご覧ください。

スピーチ原稿(英語)

We are here to express grave concern about the ongoing and systematic human rights abuses against Uyghurs in Xinjiang.

China continues to deny access to the region, making independent verification of reports of systemic discrimination, mass arbitrary detention, and forced labor challenging.

However, a growing body of evidence, including extensive research by NGOs, journalists, and academics, paints a disturbing picture of systematic human rights abuses.

Mass detentions in "vocational training centers," which function as de facto internment camps.

These facilities subject individuals to political indoctrination, forced labor, and cultural assimilation attempts.

A 2023 report by the UN iCERD raised concerns about mass surveillance, restrictions on religious practices, and forced sterilizations.

Mr. President, We urge this Council to recommend following 3 recommendations to China;

1. Allow free access to Xinjiang for observers, including UN human rights experts.

2. Release arbitrarily detained individuals.

3. Conduct a comprehensive investigation into allegations of torture, forced labor, and cultural assimilation.

•Urge member states to adopt legislation banning the import of goods produced with forced labor in Xinjiang.

We urge the Council to take decisive actions.

スピーチ内容(日本語)

私たちは、新疆ウイグル自治区におけるウイグル人に対する現在進行中の組織的な人権侵害について、重大な懸念を表明するためにここに集まりました。

中国は新疆ウイグル自治区への立ち入りを拒否し続けているため、組織的な差別、大量の恣意的拘束、強制労働に関する報告書の独立した検証は困難です。

しかし、NGO、ジャーナリスト、学者による広範な調査を含む証拠は増え続けており、組織的な人権侵害の懸念すべき姿を描き出しています。

事実上の収容所として機能する「職業訓練センター」での大量拘束。

これらの施設では、政治的洗脳、強制労働、文化的同化の試みなどが行われています。

国連のiCERDによる2023年の報告書は、集団監視、宗教的慣習の制限、強制不妊手術について懸念を示しています。

議長、私たちは本理事会が中国に対し、以下の3つの勧告を行うよう強く求めます;

1.国連の人権専門家を含むオブザーバーの新疆への自由な立ち入りを認めること。

2.恣意的に拘束されている人々を釈放すること。

3. 拷問、強制労働、文化同化の疑惑について包括的な調査を実施すること。

-加盟国に対し、新疆ウイグル自治区での強制労働によって生産された商品の輸入を禁止する法律を採択するよう喚起することを求めます。

私たちは理事会に対し、断固とした行動をとるよう求めます。